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歯茎が痛い……。その症状、もしかして歯肉炎かも?

2017.12.09

歯茎が痛い……。その症状、もしかして歯肉炎かも?


歯茎が赤く腫れている、といったことはありませんか? それは歯肉炎かもしれません。歯肉炎は歯周病のひとつで、これが痛くなってくると歯周病がかなり進行した状態。歯槽膿漏(しそうのうろう)と呼ぶ方がふさわしくなります。今回は歯周病の初期状態である「歯肉炎」についてご紹介します。

記事監修



迎和彦(むかい・かずひこ)先生


歯科医。むかい歯科 院長-健康検定協会-

http://www.mukai-shika.com/

■歯肉炎とは?

歯周病は、主にプラーク(歯垢:しこう)が原因で起こる病気です。歯と歯肉(歯茎のことです)の間の、いわゆる歯周ポケットにプラークがたまり、そこで細菌が増殖することによって起こります。細菌は増殖しながら毒素を出し、歯肉に炎症を引き起こします。

この炎症によって歯肉に赤く腫れが出ます。これが「(プラーク性)歯肉炎」です。腫れはあるのですが、歯周病初期とされる歯肉炎ではほとんど痛みはありません。歯茎に違和感があって、むずがゆいような感じがすること、また出血が見られることもあります。

●歯肉炎の特徴

  • 歯周病の初期段階

  • 歯肉が赤く腫れる

  • 痛みはほとんどない

■歯肉炎が進行するとどうなる?

歯肉炎を放置すると、細菌はさらに炎症を悪化させていきます。歯周組織(歯の周りにある組織のこと)、歯の根に当たり歯を支える「歯槽骨(しそうこつ)」、歯の根の周りにある「歯根膜」を侵していくのです。


歯周病が中程度にまで進行すると、歯肉だけでなく歯周組織に炎症が進んでおり、これは「歯周炎」となります。腫れに痛みを伴うようになり、膿(うみ)が出ることもあります。膿は炎症を抑えるために免疫システム(主に白血球)が細菌と戦った死骸です。


膿や細菌の出す毒素によって口臭がひどくなるのも症状のひとつです。さらに進行すると歯肉の組織、歯根膜が侵され、歯槽骨が溶けたように細菌によって吸収されだします。このため歯がぐらぐらするようになり、最後には歯が抜けてしまうのです。


放置すると大変な歯周病ですが、『一般社団法人 日本生活習慣病予防協会』によれば、歯周病の有病率は、


・20歳代で約7割

・30-50歳代は約8割

・60歳代は約9割


となっています。このように罹患(りかん)率が高い疾患ですから、進行させないように普段からのケアが重要になるのです。

■歯肉炎の治療法って?

歯周病は放置しておくと上記のようにひどいことになってしまいます。ですから、歯周病の初期段階である「歯肉炎」のうちに治療するのが良いのです。


歯肉炎の治療は、

  • 歯周病の原因であるプラークの除去(プラークコントロ-ル)

  • 同じく原因となる歯石(しせき)の除去(スケーリング)

  • 炎症を抑えるための薬物投与

がメーンとなります。また、歯科医から歯周病を防ぐための歯磨き指導なども受けることになるでしょう。歯肉炎の治療は保険医療が適用されれば、高くても1回3,000-5,000円で収まるはずです。これはあくまでも目安で、歯肉炎の状態、また治療内容によっても違ってきます。

■歯肉炎を予防するには?

歯肉炎の予防は、歯周病菌を歯の中にためないことが一番。ですから、食事の後には必ず歯磨きをしっかり行いましょう。歯ブラシだけではなく、歯間ブラシ、デンタルフロスなども使って、歯間もケアするのがポイントです。プラークを残さないように心掛けましょう。歯科医から正しい歯磨きの方法を教えてもらい、それを毎日実践するのがおすすめです。



歯周病菌はほとんどの人の口腔内にいます。大事なのは細菌を増殖させないことです。歯が健康であれば、食事もおいしく取れます。自分の歯をずっと使っていくために、歯肉炎などの歯周病にならないよう「しっかりと歯磨き!」を心掛けてください。

⇒参考:『一般社団法人 日本生活習慣病予防協会』「歯周病」

http://www.seikatsusyukanbyo.com/guide/periodontal.php

(高橋モータース@dcp)