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突発性難聴とは?症状と治療法

2017.11.29

突発性難聴とは?症状と治療法


「突発性難聴」という病気をご存知でしょうか。最近では、KinKi Kidsの堂本剛さんが発症し入院したことが、大きく報じられていました。この病気は、音楽関係の人やアーティストだけでなく、誰でも「ある日、突然」かかる可能性があるものです。今回はこの突発性難聴について解説します。

記事監修


ステラ耳鼻咽喉科 渡邊千寿子(わたなべ ちずこ)院長


東京医科大学出身。医学博士。耳鼻咽喉科専門医。補聴器相談医。警察病院(千代田区)、新川橋病院(川崎市)、安田耳鼻咽喉科(豊島区要町)を経てステラ耳鼻咽喉科院長に就任。


ステラ耳鼻咽喉科のHP

http://www.stella-jibiinkouka.jp/

■そもそも難聴とは?

何らかの原因で聴力が低下、つまり「耳が聞こえにくくなる」ことを難聴といいます。難聴は外耳、中耳など音を伝える器官の障害による「伝音性難聴」、内耳や聴神経といった音を感じ取る器官の障害で起こる「感音性難聴」、そしてこのふたつの要素を併せ持つ「混合性難聴」に分けられます。


難聴になる原因は、単純に耳垢が詰まっていて起きる耳垢栓塞(じこうせんそく)、鼓膜の内側に水がたまっておきる滲出性(しんしゅつせい)中耳炎、耳管(じかん)開放症や聴神経腫瘍、またメニエール病などさまざま。年齢を重ねることで耳の機能が低下し、音が聞きとりにくくなる状態も「老人性難聴」といって難聴の一種に当たります。

■ある日突然起こる突発性難聴

今回のテーマである突発性難聴は、名前のとおり「ある日いきなりなる難聴」のことです。次第に聞こえなくなるのではなく、「昨日は何ともなかったのに、今朝起きたら聞こえなく(聞こえにくく)なっていた」など、突然起こるのが特徴です。


難聴だけでなく、耳鳴りや耳の閉塞(へいそく)感、目まいも生じます。また突発性難聴の特徴として「再発しないこと」も挙げられます。突発性難聴を繰り返す場合は、別の難聴の可能性が考えられます。

■突発性難聴の原因とは?

突発性難聴は、内耳や聴神経といった音を感じ取る器官の障害で起こる「感音性難聴」に分類されているものの、その原因ははっきりと分かっていません。風邪を引いた後に起きることが多いので、「蝸牛(かぎゅう)(内耳にある器官)の循環障害」や「ウイルス性内耳炎」、ほかには「ストレスに起因するもの」など、さまざまな説が出ていますが、原因解明に至っていないのが現状です。

■突発性難聴の治療方法って?

原因がはっきりと分かっていない突発性難聴ですが、実は有効な治療法も確立されていません。突発性難聴と診断された場合は、比較的効果があるとされる副腎皮質ステロイドの投与が最初に行われます。ほかにも血管拡張薬、代謝改善薬などを使用する場合もあります。こうした治療以外には、安静にすることが重要。発症後はできるだけ無理をせず、落ち着いた環境で過ごすことが求められます。


聴力低下が高度の場合は点滴療法を主とする入院加療、難治性の場合は高い濃度の酸素を一定時間吸う高酸素療法も行われます。



突発性難聴は、50-60代などある程度年齢を重ねた世代に多く見られる病気です。しかし、若い世代でも発症するケースがあり、また男女差もないため、誰もがいきなり発症する可能性があるといわれています。


また、突発性難聴を回復させるには「早期治療」が有効とされています。一般的には、発症から2週間以内に治療を開始することが好ましいといわれているので、もしいきなり耳が聞こえにくくなったら、すぐに病院で診てもらうようにしましょう。


(中田ボンベ@dcp)