白いフケが頭や髪の毛、肩などに付いていると、不潔な印象を与えてしまいます。でも、毎日頭をしっかり洗って、清潔を心がけていても、フケに悩まされる人もいるのだとか……。


そもそもフケの正体とは一体何なのでしょうか。今すぐ解決したいフケの悩みについて、シロノクリニック銀座院の笠井美貴子副院長に聞いてきました。

取材協力・監修



シロノクリニック銀座院

笠井 美貴子 副院長


東京女子医科大学医学部卒業。東京女子医科大学病院皮膚科や三井記念病院皮膚科勤務を経て2015年、シロノクリニック入職。強みは、丁寧なカウンセリングと豊富な知識に基づく確かな治療。

■フケの正体と原因


――白いホコリのようなフケの正体とは一体何なのでしょうか?


笠井先生

フケは、ターンオーバーによって脱落する頭皮の角層(皮膚の1番上の部分)のこと。どんな人でも日々ターンオーバーは行われていて、小さな角層が剥がれていくものなんです。でも、何でそれがフケとして認識されてしまうほど目立つかというと、厚く集積した角質が一気に剥がれたり、逆にターンオーバーの頻度が高くなり、どんどん剥がれてしまったりするため。大きい角層がたくさん剥がれて、それが白いかたまりとなって頭や髪についてしまうからなんです。


――ターンオーバーが乱れてしまってフケが発生するということなんですね。なぜそのような状態になってしまうのでしょうか?


笠井先生

秋冬の季節は、空気の乾燥が原因に挙げられます。乾燥することによって、皮膚のバリア機能が落ちて、湿疹ができやすくなります。頭皮に湿疹ができると炎症が起きて、フケが出やすくなってしまうのです。


――シャンプーやヘアケア剤の選び方などにも原因はあるのでしょうか?


笠井先生

特にこの成分が良くない、などはないんですが、合わないものを使い続けていると炎症を起こすことがありますね。他に考えられる原因としては、ストレスや睡眠不足。頭皮の血流が悪くなり、皮膚のターンオーバーの周期が長くなってしまうので、角質が溜まりやすくなります。


――フケの症状が悪化するとどうなりますか?


笠井先生

フケが出るほど頭皮に炎症があると、毛根にダメージが加わるので、抜け毛が増えます。あとは、毛が細くなったり、切れ毛になったりもしますね。頭皮の状況が正常に戻れば、健康的な毛が生えてくるようになります。


――炎症しているとき、頭皮に痛みや腫れなどの症状はありますか?


笠井先生

頭皮に多いのはかゆみの症状ですね。あと、赤みが出やすくなります。通常、健康的な頭皮は、青白く見えるものなのですが、ほんのり赤い色をしている時は炎症を起こしている状態です。

■フケ対策に必要なのは頭皮の保湿


――フケの予防法を教えてください。


笠井先生

シャンプーをするときに、強い力でゴシゴシこすったり、熱いお湯を使ったりしないことです。洗う時は、頭皮に爪をたてずに、シャンプーを泡立ててからマッサージするように洗うのがポイントです。あとは、頭皮を保湿すること。市販でも頭皮専用の保湿ローションが売っているので、フケが出がちな人は試してみてください。


――フケに悩む20代〜30代の女性は増えていますか?


笠井先生

時期によりますね。夏は、「脂漏性皮膚炎」という頭皮の湿疹の症状が悪化しやすいシーズンで、これが原因でフケに悩む方は比較的男性に多いです。一方、冬場は空気の乾燥による「皮脂欠乏性皮膚炎」が起きやすく、こちらは女性に多く見られる症状です。もちろん個人の体質にもよるので、一概には言えません。


――フケの治療法は、どんなものがありますか?


笠井先生

乾燥によるものは保湿用ローションを使用すること。赤みやかゆみがひどい場合は、頭皮用のステロイドの塗り薬を処方します。脂漏性の場合は、マラセチアという皮膚の常在菌が増加し頭皮に炎症を引き起こしているケースもあるので、抗真菌剤入りのシャンプーを使っていただくことがありますね。症状が頻繁に見られる人は、常日頃からステロイドや抗真菌剤を塗ったり、抗菌剤入りシャンプーを使い続けたりして、症状と付き合っていくという形になります。完治は難しいので、良い状態を保つことで、症状を抑えるという方法になりますね。


――フケに悩む女性に、アドバイスをお願いします。


笠井先生

原因をはっきりさせて対策を取ることが重要です。また、人の肌は、保湿をして悪いことは何もありません。まずは洗い方に気を付けて、保湿をしっかりしてみてください。それでも治らない場合は皮膚科を受診しましょう。もしかしたら乾燥や皮脂が原因ではなく、乾癬(かんせん)という皮膚の病気だったり、実はフケではなく、毛ジラミが付いているということもあります。症状がひどい場合は自己判断ではなく、専門家に意見を求めてください。


頭を洗わずに不潔にしているだけがフケの原因ではありません。適切なシャンプーと保湿ケア、そしてストレスをためずに、睡眠をしっかりとることが大切です。特に乾燥するこのシーズン、もしフケが気になり出したら、笠井先生のアドバイスを参考にしてみてください!


(取材・文:阿部綾奈 編集:ノオト)