検索
口から出るって本当?我慢した「おなら」はどうなるの?

2017.12.25

口から出るって本当?我慢した「おなら」はどうなるの?


「おならを我慢すると口から出てしまう」と聞いたことはありませんか? 半ば都市伝説のようになっていますが、これは本当なのでしょうか? 本当だとすると、おならを我慢するのが恐ろしくなってしまいます……。そこで今回は、「我慢したおならはどうなるのか」を解説します。

記事監修

古川真依子先生


消化器内科医。2003年東京女子医科大学卒業後、東京女子医科大学病院附属青山病院消化器内科医療錬士として関連病院等に出向。2008年に帰局後助教として勤務。2013年より東京ミッドタウンクリニック勤務。女医+(じょいぷらす)所属。

 

▼東京ミッドタウンクリニック

http://www.tokyomidtown-mc.jp/

■おならっていったい何?

おならは「腸内で発生したガスと体内に取り込まれた空気が混ざったもの」です。私たちの体は、食べたものを胃や腸で消化し、栄養素や水分を吸収。その後残ったかすが、便として排出されます。しかし、排出されるまでの間に残りかすが腸内で発酵し、「メタン」「硫化水素」「アンモニア」などのガスが発生します。これらが腸内ガスです。腸内ガスの一部は体内に吸収されて分解されますが、一部は吸収されずに腸内に残ります。


また、私たちは知らないうちに胃や食道へ空気を取り込んでいます。呼吸時はもちろん、食事のときにも食べ物と一緒に空気を胃に取り込んでいるのです。取り込んだ空気のほとんどは「げっぷ」として口から排出されますが、一部はそのまま十二指腸へと進みます。体の仕組み上、十二指腸から空気が逆流することはありませんから、入り込んだ空気はそのまま腸内を進みます。そして腸内に残っていたガスと一緒になり、肛門から排出されます。これが「おなら」というわけです。


おならの構成成分は、約7割が空気で約3割が腸内ガス。腸内ガスは、前述のように腐った卵のようなにおいを放つ硫化水素や、尿のにおいのもとであるアンモニアのほか、便のにおいのもとであるスカトールやインドールが含まれています。

■我慢したおならはどうなってしまうの?

通常は肛門から排出されるおならを出さずに我慢した場合、おならはそのまま腸管内にとどまります。あくまで一時的にとどまるだけなので、腸の動きによってまた押し出され、再びおならがしたくなってしまいます。つまり、おならは我慢しても消えてなくならないため、いつかは出さないといけません。


ですので、「我慢したおならが口から出るのか」についての答えは、「出ない」となります。ただし、「おならになるはずであったにおいの成分」は口から出ることがあります。


おならは体の中に吸収される成分と、吸収できない成分に分かれています。吸収できない成分は「窒素」などで、おならを我慢した場合は再びおならとして肛門から出すことになります。一方、「酸素」やおならのにおいの原因となる「腸内ガス」は、上述したように腸で吸収され、分解されます。処理しきれないほどの量が吸収された場合は、そのまま血液に溶けて体内を巡ります。


においの原因となる成分も同じように体内を巡って肺に達し、そこで再びガスに変換されます。ガスは二酸化炭素と混じり、口から排出されます。そのとき口から出る空気には、「おならのにおいの原因となる成分が混じっていることがある」のです。

■おならを我慢すると便秘になる?

さて、おならを我慢した場合、口臭がおならのようになる可能性があるだけでなく、便秘になってしまうことも考えられます。


おならを我慢すると、おならの一部が腸内にとどまり腹部を圧迫してしまうため、腸の動きが悪くなり、新しく発生したガスや便の排出を阻害してしまうのです。つまりおならを我慢することは、「百害あって一利なし」といえます。



「我慢したおならが口から出るのか」については、「おならのにおいは口から出ることがある」といえそうです。公共の場やパートナーの前ではおならを我慢する女性が多くいらっしゃるようですが、それで口臭がひどくなってしまっては意味がないかもしれません。できるだけ我慢するシチュエーションをつくらないようにできるといいですね。


(中田ボンベ@dcp)