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歯磨きで歯茎から出血…!? 原因と対処法

2017.12.28

歯磨きで歯茎から出血…!? 原因と対処法


歯磨きをしたあと、うがいをした水に血が混ざっていたことはありませんか?血を吐き出してしまったようで、ちょっとびっくりしてしまいますよね。これは主に歯茎からの出血だと考えられますが、その原因とは?今回は、歯磨きで歯茎から出血した場合に考えられる理由、そして対処法を歯科医の筆者が解説します。

■歯磨きでの出血の原因とは?

出血の原因で一番多いのは「歯茎の炎症」です。どうして歯茎が炎症(歯肉炎)してしまうのかというと、主な原因は歯垢(プラーク)が取りきれなくて残されていること。


鏡で自分の歯をよく見てみると歯の表面に白くべったりと付着しているものが見えることがあります。それは食べかすとは違う色や形をしていますよね。納豆やチーズのような発酵性食品に似たにおいを放ち、特に歯と歯茎の境目や歯と歯の間にたくさん溜まっています。


これらが溜まると、炎症を起こします。そして炎症部分に歯ブラシが当たると、出血してしまうのです。

■歯茎の血は出したほうがよい?悪い?

歯磨きで出血した場合は、「とにかく血をだしたほうがいい」と歯科で言われたことがある人も多くいるのではないでしょうか。


実は、「血を出していいとき」と「出さないほうがよいとき」があります。


歯茎からの血を出しきってもよいケースは「歯科で歯石、プラーク汚れをきちんと取り除いたあと」です。歯石を取り除く前は、その周りにうっ血して淀んだ血液が溜まっている状態です。歯石、プラークを取り除いたあとに淀んだ血を出し切ってしまえば、血流によって健康な歯茎に戻る場合もあります。


逆に、まだ歯の周りに歯石が付いている状態のときは血を出し切ってはいけません。炎症している歯茎に傷を付け、炎症を悪化させたり細菌に感染させたりする危険もあります。


このように、口の中の状態によって対応が違いますので、自己判断で行わず、まずは歯科で相談してみることをおすすめします。

■出血しない口腔内環境をつくるために

歯肉炎を改善させるために自宅でできる方法は、歯垢(プラーク)をブラッシングできちんと取り除くことです。


バス法という、歯ブラシの毛先を、歯と歯茎の境目に約45度であてるようにする方法がおすすめです。大きく動かすと、細かい汚れが取れにくくなりますので、小刻みに歯を1〜2本ずつを磨くことを意識しましょう。



歯ブラシの毛先が潰れた状態だと力が入りすぎているので、力を弱めて磨いてください。歯ブラシは鉛筆を持つように3本指で握ると、力が抜けて動かしやすく圧力も適切になります。

■そのほかに考えられる歯茎の出血原因

血圧の薬、抗てんかん薬、免疫抑制剤などを長期間服用している場合は歯茎が腫れやすく、出血しやすい状態にあります。


また、もともと重度の糖尿病、HIV感染症、血友病などの疾患があると、歯茎の炎症、歯周病が悪化して二次的に歯茎の出血が起こることもあります。その場合は基礎疾患の治療が優先になりますので、専門の医療機関の受診が必要になります。


そのほか、妊娠中はホルモンのバランスの影響で歯肉に炎症が起こりやすくなります。特に妊娠初期は、つわりが原因で気持ち悪くて歯磨きができないことがあるため、歯肉の炎症が起こりやすいと考えられます。


妊娠中の歯磨き方法や食生活、虫歯予防については、歯科医へ相談するようにしましょう。



歯茎の炎症が原因で歯磨きの際に出血してしまう場合、歯の磨き方を意識すると改善されることがあります。


とはいえ、「出血」の原因はそれだけではありません。出血が続く方や、歯科へしばらく行っていないという方は、まずは歯科を受診して検査を受けましょう。定期的に歯石やプラーク除去のクリーニングも行うと安心です。


(執筆 迎和彦/歯科医、むかい歯科 院長-健康検定協会-)