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肉離れの原因とは?予防するにはどうしたらいい?

2018.01.20

肉離れの原因とは?予防するにはどうしたらいい?


陸上競技やバレーボール、バスケットボールといったスポーツを楽しむ方にとって身近な外傷が「肉離れ」ですよね。よくあるけがではありますが、「肉が離れる」という名前は、なんだか恐ろしい印象です。肉離れって、いったいどういう状態なのでしょうか?今回は、「肉離れ」について解説します。

記事監修

岡本潤 先生


整形外科、救急診療科医。自治医科大学医学部卒業、大阪急性期総合医療センター、大阪府立中河内救命救急センターで勤務。日本救急医学会(専門医)、日本整形外科(専門医)、医師+(いしぷらす)所属。

■肉離れの原因

肉離れの原因はいくつかありますが「神経と筋肉の連携の失敗」というケースが多いようです。肉離れは太ももやふくらはぎといった部位で起きることが多いですね。脚を動かすという動作は、筋肉が収縮して関節を動かしています。そのために脳から神経を通って筋肉に「脚を動かせ」という命令を伝えます。


さらに細かく見ると、脚を動かすためには複数の筋肉が連動して動きますが、伸縮している筋肉がある一方、それと拮抗(きっこう)する筋肉は弛緩(しかん)しています。ところが脳からの伝達がうまくいかないと、拮抗する筋肉がお互いに強く伸縮してしまうことがあります。


これが肉離れの原因となるのです。


そのほか、筋肉に急激な伸縮を求めたようなときにも肉離れを起こします。無理に急な動きをしようとして、肉離れを起こしたことがありませんか?


準備運動が不足していたり、疲労などが原因で筋肉がしっかり動かないようなときに激しい動きを要求すると、肉離れを起こすことがあります。また、やろうとした動きに対して筋力が不足しているようなときも、負荷がかかり過ぎて肉離れを起こします。


肉離れが起きやすい部位は太ももの裏側とふくらはぎ(腓腹筋:ひふくきん)です。太ももの裏側は「ハムストリングス」といって、肉離れが起きる最も高頻度な部位です。そのほか、大腿直筋(太ももの前面)、大腿内転筋(太ももの内側)も肉離れを起こしやすい部位です。


脚部以外では、背中が肉離れを起こすこともあります。

■肉離れの症状

肉離れとは、上記のような原因で筋組織が断裂してしまった状態です。肉離れを起こすと、筋組織の断裂による激しい痛みに見舞われます。その後は内出血や、炎症による患部の腫れや発熱が見られるようになります。

■肉離れの予防法

肉離れを防ぐには、運動の前にしっかりと準備運動をしておくのが効果的です。特に寒い時期には筋肉が硬くなりがちで、準備運動としてストレッチをしたときに肉離れを起こすということもあります。まずは体を温め、それから入念に準備運動をしましょう。


また、筋力不足、筋力低下も肉離れの原因になります。たとえば、普段あまり運動をしていない人がジョギングを始めるというのは危険です。いきなり長距離を走ったりはせず、短い距離から走ったり、ウォーキングから始めるなど、少しずつトレーニングしていくようにしましょう。もちろん、準備運動は忘れずに。


普段あまり運動しないという人でも、日常生活で運動を取り入れることはできます。たとえば、エスカレーターを使わずに階段を上る、近所の用事は歩く、こまめにストレッチをするといった具合です。急激な運動は肉体的にも大きな負荷がかかるので、普段から少しでも体を動かす習慣をつけましょう。



これから何かスポーツを始めるという人もいらっしゃるかもしれませんね。競技の前にはしっかり準備運動をして、体をほぐしておきましょう。肉離れを起こしてしまっては、せっかくのスポーツも楽しめませんからね。


(藤野晶@dcp)