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寝ているときに夢を見るのはなぜ?「夢」の仕組みとは?

2018.01.21

寝ているときに夢を見るのはなぜ?「夢」の仕組みとは?


人間は眠っているときに「夢」を見ます。ほとんど夢を見ないという人、毎晩のように何かの夢を見る人、モノクロの夢を見る人、カラーの夢だという人など、人によってさまざまです。人はなぜ夢を見るのでしょうか。今回は「夢」について解説します。

記事監修



渡辺宏行 先生


精神科医。信州大学医学部卒業後、横浜市立大学附属市民総合医療センターを経て医療法人福和会『南横浜さくらクリニック』勤務。日本精神神経学会、日本東洋医学会、医師+(いしぷらす)所属。


▼詳細プロフィール

https://mycarat.jp/experts/181

■人間は一晩に4-6回の夢を見ている

夢を見る頻度は人によってまちまちです。よく夢を見るという人でも、日によっては見ないこともありますね。しかし実際は、夢を見ない人はいません。夢を見ないという人は、実際には夢を見ているのに、見たことを忘れてしまっているのです。


では、夢はいつ見るのかというと、主に「レム睡眠のとき」だとされています。人間の睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」のふたつのモードがあって、どちらでも夢は見るのですが、レム睡眠時の夢のほうが覚えていることが多いのです。


ちなみに「レム睡眠」のときには、眼球がぐりぐりと動くという特徴があり、これを「急速眼球運動」といいます。急速眼球運動を英語では「Rapid Eye Movement」といい、レム睡眠の「レム」はこの略称です。一方、「ノンレム睡眠」の「ノンレム」は「Non-Rapid Eye Movement」の略で、「急速眼球運動を伴わない」という意味です。


人間は眠りに就くとまず「ノンレム睡眠」に入り、その後「レム睡眠」に移行します。そして、「ノンレム睡眠からレム睡眠への移行」を90分ほどの周期で4-6回繰り返すと考えられています。つまり、人間は一晩のうちに4-6回は夢を見ていることになります。

■寝ているときに夢を見るのはなぜ?

夢を見る原因や仕組みについては、完全には解明されていません。しかし、現在では以下のように考えられています。


  • 脳が情報整理をしており、その内容が夢になる

    一日活動すると、脳は非常に多くの情報を受け取っています。今後必要なことは記憶として定着させ、忘れても問題ないことは忘れさせます。その際のイメージを、夢として見るのだという仮説です。

  • 夢の内容には「日常のストレス」が反映される

    仕事や学業などでストレス過多になっていると、その状況が夢にも反映されることがあります。たとえば、倉庫での荷物整理の仕事をしている人が、倉庫で働いている夢を見たりします。

  • 夢の内容には「抱えている欲求」が影響する

    現実には達成できなかった強い欲求を、夢の中で満たすことがあります。好きだった人とデートする夢や、強い力を手に入れる夢、学校や職場で活躍する夢を見たことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。

  • 夢の内容には「寝ているときに受けている刺激や感覚」が影響する

    近くで流れている音楽や人が話している内容が夢に反映されたり、トイレに行きたいといった生理現象に関する夢を見ることがあります。夢は外部からの刺激などの影響を受けると考えられます。


ちなみに、予知夢については、いわゆるスピリチュアルやオカルトの分野では「実在するもの」として語られることがありますが、科学的には実証されていません。しかし、上記のように、人間は誰でも一日のうちに数回は夢を見ています。夢で見たこと、あるいはそれに近い状況が現実に起きたとき、そのような夢を見たことを思い出し、夢と実際の出来事を関連付けるというわけです。


夢のメカニズムはまだ明らかになっていませんが、身体的な影響を及ぼすこともあると考えられています。特に、つらい内容の夢をよく見るために睡眠障害を起こしているような場合は、心療内科やストレスケアのカウンセラーに相談してみましょう。


(藤野晶@dcp)