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歯石とは?「歯を失う原因にもなる」って本当?

2018.01.24

歯石とは?「歯を失う原因にもなる」って本当?


歯医者に「歯石とりますね~」と言われたことありませんか?なんとなく、いつもの治療の流れとして歯石をとってもらっている人が多いでしょう。しかし、そもそもどうして歯石はとらなければならないのでしょうか?放置しているとどうなるの?今回は「歯石」について解説します。

■歯石ってなに?

歯に磨き残しがあると、まず「プラーク(歯垢)」という細菌の塊ができます。これは食後数分からでき始めて、時間が経過するほど粘度を増していきます。プラークをブラッシングなどで除去せずにいると、2-3日で唾液に含まれるカルシウムが沈着して石のように硬い物質になります。


これが「歯石」といわれているものの正体です。


歯茎のラインより上に付着する、薄い灰色の歯石を「歯肉縁上歯石(しにくえんじょうしせき)」といい、歯周ポケットの中にできる黒に近い褐色の歯石を「歯肉縁下歯石(しにくえんかしせき)」といいます。


歯石には、軽石のように内部に泡状の穴がいっぱいあります(「多孔質(たこうしつ)」といいます)。この部分に、歯周病の原因菌が住み着くのです。

■歯石が溜まる原因は?

歯石のもとになるプラークがきちんと除去できていないことが主な原因です。「歯磨きを毎日やっているのに歯石が溜まってしまう」という方は、ブラッシングの方法が間違っている可能性があります。※歯石の予防法については後述します。

■歯石が溜まったらどうなるの?

多孔質の歯石は、歯周病菌にとって非常に繁殖しやすい環境といえます。唾液などで洗い流されにくく、温度や湿度は一定に保たれているため、人間の食べ残しを栄養源として繁殖し、数を増やします。


歯周病菌は毒素を排出しますので、それが歯を支える歯周組織(歯肉、歯槽骨、歯根膜、セメント質 ※図1)に作用し、組織の破壊が始まります。最終的には歯を失う可能性もあります。


(図1:歯と歯周組織の名称)

■歯石が溜まらないようにするには?

「日々のブラッシングを正しい方法で行うこと」が大切です。食後、時間が経てば経つほどプラークは粘度を増して除去しにくくなりますので、食後は「なるべく早くブラッシングをする」ことをおすすめします。


ブラッシングについては、一度きちんと歯科医師や歯科衛生士に正しい方法を指導してもらうといいかもしれませんね。

ちなみに、歯石の「予防」はブラッシングで可能ですが、一度歯石になってしまうと歯ブラシなどでは容易に除去できません。歯科医院等で専門的な器具や機械を使用して「歯石取り(スケーリング、SRPなどといいます)」を施す必要があります。



特に歯や歯肉に異常を感じなくても、定期的に歯科を受診するといいですね。(大きな問題がない方は6カ月ごと、歯や歯肉に問題を抱えている方は2-3カ月ごとが目安です。)


プラークや歯石は自分では気づかないうちに溜まってしまっていることも多いもの。定期的な検診で、歯周病を未然に防ぐようにしましょう。


(執筆 迎和彦/歯科医、むかい歯科 院長-健康検定協会-)