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ポイントは「W保護」!春の肌トラブル対策法

2017.04.26

ポイントは「W保護」!春の肌トラブル対策法


  • 花粉症で鼻周りがカサカサ

  • 乾燥で春メイクが決まらない

  • 透明感のあるストッキングにしたら粉をふいた肌が目立つ

春の新作コスメもかわいい季節。肌がカサカサしているとかわいい春カラーもきれいに発色しなくて残念ですよね。

春は、花粉の影響で肌コンディションが悪い日が多いという方もいるのではないでしょうか?カサカサしたり、季節の変わり目でメイクのノリが悪かったり、薄着したら思わぬところが粉吹き肌になっていたりと、肌のトラブルも起こりやすくなります。


今回は、爪肌専門学識委員会会長であり日本スキンケア協会認定講師・コスメコンシェルジュインストラクターの筆者が、肌とコスメの両方の観点から乾燥肌対策をお伝えいたします。

■カサカサ肌や乾燥して痒い肌の水分量を知ろう

カサカサする肌も、カサカサを越えて痒みが発生している肌も「乾燥している」ことは間違いありません。乾燥しているならとにかく保湿すればいいはずなのですが、毎日保湿してもなかなか乾燥の改善を感じにくいのが肌。


肌の水分量は気にしたことがありますか?人間の健康的な肌の「角層」の水分量は15~20%前後というのが一般的です。角層とは、肌の一番外側の部分。カサカサして白くなったり、皮がめくれてきたりする表皮の外側部分の名称です。


角層には「天然保湿因子」と呼ばれる水分をキャッチするものや、コスメでも耳にする「セラミド」などさまざまなものが含まれているのですが、この層の水分量が10%前後になると「乾燥肌」と呼ばれます。一般的に「痒み」を感じる方は角層の水分量が10%を切っていることが多いそう。肌の水分が、健康的な肌の人の半分以下になっているかもしれないということをしっかり意識しておきましょう。

■美肌は内側から始まっている!皮膚ができる仕組み

「半分以下?!水分量はどうやったら元に戻るの?」と思った方も多いはず。まずは、その疑問を解決するための私たちの肌のことを簡単にお伝えしようと思います。


私たちの肌は「基底層(きていそう)」という部分で作られます。表皮の一番下にあるのが「基底層(きていそう)」です。新しい肌の素がどんどん生み出される基底層。「血流を良くするときれい肌に近づく」と聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、血流をスムーズにすると透明感を感じさせる効果のほかに、基底層の働きにも影響するのだとか。


基底層(きていそう)で作られた肌の素は、肌の奥底から外側へ押し出されていきます。基底層(きていそう)から生み出されたあとは「有棘層(ゆうきょくそう)」という部分へ。ここでは、栄養などを受け取っています。無理なダイエットや偏った食事をせず、肌へしっかりと栄養を届けたいですよね。


有棘層(ゆうきょくそう)のあとは「顆粒層(かりゅうそう)」へ。肌の水分を蓄える天然保湿因子の準備も万端。あとは、脱殻して「角層(かくそう)」へと向かうだけです。顆粒層から角層へ移動する際に、角質細胞(ケラチン)と細胞間脂質・天然保湿因子へと分かれる肌の素。角質細胞(ケラチン)は垢になって剥がれていきます。


この一連の仕組みが「肌のターンオーバー」です。基底層から角層まで押し出されるのに14日間、垢となって剥がれるまでも14日間かかる方が多く、一般的に肌のターンオーバーは28日間とされています。


個人差はもちろんあるものの、今見えている肌は28日前に生まれた肌ということがおわかりいただけると思います。


この角層(かくそう)の間に細胞間脂質(セラミドなど)があり、角質細胞と細胞間脂質が重なる様子はよくレンガとセメントにたとえられます。


レンガとセメントがびっちりと並んだ上に、皮脂や汗を出して「皮脂膜」というものをつくり、肌の水分が逃げるのを防いでいるわけです。皮脂膜は大切な肌のバリアーの役割もあります。


バランスよく食べて栄養を蓄え、しっかり眠って、ストレスも上手に解消し、少し運動して汗をかくことは、内側から健康的な肌を作り出します。

■外側から潤いを大切にするポイント

きちんと食べて、よく眠り、適度な運動をすれば健康的でいられる私たちの肌。ではどうして乾燥してしまうのでしょうか?


原因は数えきれないほどありますが、花粉症の時期に多いのが「こする」刺激。先ほどお話しした基底層(きていそう)から角層(かくそう)部分の厚みは約0.2mm。部位によって差はありますが、顔の場合はほぼサランラップのようなもの。


ティッシュで一日に何回もこする、メイクのスポンジを強く押しつけるなど、肌をこすって刺激するものはたくさんあります。ちょっと面倒ですが、鼻をかむ際はその前後に油分を保湿してあげたほうがいいですし、肌をなるべく押さえつけないように意識したいですね。力を入れなくても鼻をかむことはできます。


外側からの刺激はほかにもありますが、特に気を付けたいのが「洗顔」です。


肌の一番外側にある皮脂膜は洗えば流れてしまいますし、洗いすぎは角層の水分までも奪ってしまいます。肌が乾燥して困っているなら、「落ちないメイク」と「すっきり落ちるメイク落とし」の戦いを毎晩繰り広げるのは考えもの。


メイク落としは、コスメという「油」をきれいに洗い流すものなので、もちろん「皮脂」も洗い流してしまいます。お仕事の日や大事な人に会う日はしっかりメイクでも、お休みの日は「お湯で落とせる」メイク道具を使用することもおすすめです。油分が多めに含まれた乳液をたっぷりコットンに取ってメイクを優しく拭き取ると、肌に優しいメイク落としになります。もちろん「こする」に注意してくださいね。



毎日肌が生み出してくれている水分や、皮脂などをこすって取ってしまったり、洗浄力が強いもので洗いすぎたりすると、乾燥肌はなかなか改善されません。なかからきれいをつくることと、外側の皮膚を優しく扱うことがポイントになります。


いろいろな化粧品を使って何かを「足す」ことも大切ですが、まずは運動して汗をかいたり、皮脂がたりないときは油分を足して乾燥を防いだり、洗いすぎて「奪ってしまう」ことを防ぐことが何よりも大切です。コスメは「薬」ではないので、まずは自分の肌が生み出してくれているものを大切にしつつ、肌を守ってみてくださいね。


(執筆・監修 川上愛子/一般社団法人日本爪肌育成美容検定協会 代表理事)