検索
「薄毛治療薬」の仕組みって?どんなものがあるの?

2018.01.29

「薄毛治療薬」の仕組みって?どんなものがあるの?


最近は、女性の薄毛治療を専門に行うクリニックも増えてきていますね。薄毛治療において、最も代表的なものが「飲み薬による治療」です。薬によって髪の毛を生やしたり、薄毛の進行を遅らせたりすることができるそう。こうした、「クリニックで処方され薬」にはどのようなものがあるのでしょうか?今回は薄毛治療薬について解説します。

記事監修



丸山直樹 先生


銀座マイアミ美容外科院長、昭和大学藤が丘病院形成外科兼任講師。日本形成外科学会(専門医)、日本美容外科学会(JSAPS,JSAS)、医師+(いしぷらす)所属。


▼詳細プロフィール

https://mycarat.jp/experts/142

▼銀座マイアミ美容外科 公式ホームページ

http://myami-clinic.jp

■そもそも髪の毛が薄くなる原因は何?

髪の毛が薄くなってしまう原因は「男性ホルモン」です。男性ホルモンは「ジヒドロテストステロン」という物質に変化します。このジヒドロテストステロンは、筋肉を増大させたり、骨格を大きくする働きがあるのですが、毛を作る毛乳頭細胞に影響する物質でもあります。ジヒドロテストステロンが毛乳頭細胞に作用することで「毛が成長しなくなる」のです。


健康な髪は6~7年は伸び続けます。しかしジヒドロテストステロンの作用によって、数週間から数カ月という短いサイクルで、髪が寿命を迎えるようになります。髪が十分に成長しないほど、早いサイクルでの生え替わりが繰り返されていくと、最後は見えないくらいに薄く細くなってしまいます。こうして髪の毛は薄くなっていくのです。


男性の薄毛は、ほとんどがジヒドロテストステロンの作用によるもので、AGA(男性型脱毛症)という名前で呼ばれています。また、男性だけでなく、女性もストレスや加齢などによって体内の男性ホルモンが増え、男性と同じように薄毛になってしまうケースがあります。こうした、「女性が男性ホルモンによって薄毛になること」をFAGA(Female AGA:女性男性型脱毛症)といいます。


女性の薄毛の多くはジヒドロテストステロンによるものですが、まれにジヒドロテストステロンが原因でない薄毛の症状が起こることがあります。しかしながら、その原因はまだ解明されていません。また、薄毛は遺伝的要因が強いため、ジヒドロテストステロンに対する感受性が強い人は薄毛になりやすいという特徴があります。当然ながら感受性が低い人は薄毛になりにくい傾向にあります。

■薄毛治療の薬はどんなものがある?

AGA、FAGAを治療するヘアクリニックでは、問診のほか、薄毛がどの程度進行しているか、また皮膚状態などをチェックし、その人に合った薄毛治療を行います。薄毛がそこまで進行していない場合は、主に薬の処方による治療が行われます。薬は、飲み薬と塗り薬の2種類があり、日本のヘアクリニックで処方される代表的な飲み薬は、以下のものが挙げられます。


  • プロペシア

    AGA治療薬として最も一般的なもので、日本では2005年に認可されました。主成分であるフィナステリドには、薄毛を進行させる男性ホルモンを抑制する効果があり、AGAの進行を遅らせる効果が期待できます。

  • フィナステリド錠(ファイザー)

    プロペシアのジェネリック医薬品として、2015年に日本国内で承認されたAGA治療薬です。プロペシアと同じくフィナステリドが主成分ですので、AGAの進行を遅らせる目的で処方されます。

  • フィナステリド錠(トーワ)

    こちらもプロペシアのジェネリック医薬品のひとつで、東和薬品が製造しています。2016年に承認されました。プロペシアのジェネリック医薬品は、ほかにも沢井製薬やクラシエから発売されており、より安価に利用できるため、取り扱っているクリニックも多くあります。

  • ザガーロ

    グラクソ・スミスクライン株式会社が製造しているAGA治療薬で、日本では2015年に承認されました。主成分は「デュタステリド」で、フィナステリドと同様に、男性ホルモンを抑制する効果があります。

  • パントガール

    ドイツの製薬会社が製造している女性用の薄毛治療薬です。アミノ酸、タンパク質のほか、ビタミンB群といった髪の栄養となる成分が含まれており、発毛効果が期待できます。女性用の経口治療薬はパントガールしかないため、日本では未承認ながら多くのクリニックで採用されています。


飲み薬は多くの人に効果があるものの、なかには効果があまり出ないこともあり、その場合は、植毛など別のアプローチでの治療を検討する必要があります。また、飲み薬は飲んでいる間は効果が続きますが、飲むのをやめて数カ月すればまた元の薄い状態に戻ってしまうという特徴があります。ですので薬での治療は「継続すること」が重要になってきます。


飲み薬のほかにも、患部に塗布する「塗り薬」もあり、飲み薬と併用して薄毛治療に用いられます。


  • アロビックス

    日本国内で、処方箋医薬品として唯一承認されている外用薬です。塩化カルプロニウムという、血管を拡張して血流を良くする成分が含まれています。頭皮の血流が良くなることで、毛細胞が活性化し、発毛を促す効果が期待できます。


ほかにも、ヘアクリニックが独自に塗り薬を開発している場合もあります。



今回紹介したクリニックで処方される飲み薬や外用薬は、パントガールを除いて日本で承認されているものです。ただし、なかには副作用が認められているものもあります。一般的なAGA治療薬であるプロペシアは、性機能障害や肝機能障害といった副作用を起こす可能性があります。自己判断で、インターネットなどで薬を購入して使用するのは、大変危険です。もしAGA治療薬を用いる場合は、必ず医師の診断や必要な検査等を受けて処方してもらうようにしましょう。


(中田ボンベ@dcp)