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大きな音のおならより、「すかしっぺ」のほうが臭いのはなぜ?

2018.02.01

大きな音のおならより、「すかしっぺ」のほうが臭いのはなぜ?


思い切りブーッと出すおならよりも、プス~ッと音が小さなおなら、いわゆる「すかしっ屁(ぺ)」のほうが臭いといわれています。これっていったいどうしてなのでしょうか?なんとなく、音が大きいほうがパワーはありそうなものですが……?今回は、「すかしっ屁が臭い理由」を解説します。

記事監修

古川真依子先生


消化器内科医。2003年東京女子医科大学卒業後、東京女子医科大学病院附属青山病院消化器内科医療錬士として関連病院等に出向。2008年に帰局後助教として勤務。2013年より東京ミッドタウンクリニック勤務。女医+(じょいぷらす)所属。


▼東京ミッドタウンクリニック

http://www.tokyomidtown-mc.jp/

■おならがにおう理由は?

「腸内で発生したガス」と「体内に取り込まれた空気」が混ざったものがおならです。腸内ガスには、腐った卵のようなにおいを放つ「硫化水素」、尿のにおいのもとである「アンモニア」、便のにおいのもとである「スカトール」や「インドール」が含まれています。そのため、おならはにおうのです。

■音が大きなおならと小さなおならの差は?

おならの音は、おならが肛門を通る際に肛門上皮が振動することで発生しています。我慢せずに勢い良く出せば肛門上皮が大きく振動するので「ブーッ!」っと大きな音が出ますし、肛門を締めながらゆっくりと出せば、振動が抑えられるので大きな音を立てずにおならを出すことができるのです。


しかし、肛門を締めるなど意図的な調節をしていないのに、音の小さなおならがプス~ッと出ることがあります。これが一般的にすかしっ屁といわれるものです。では、なぜ勢い良く出しても大きな音が鳴らないことがあるのでしょうか。それには「おならの量」が関係しています。


おならは約7割が体内に取り込まれた空気で、約3割が体内で発生した腸内ガスという構成です。通常のおならは空気の量が多いので、肛門を通る際に肛門上皮が振動しやすく、大きな音を伴うことが多いのです。しかし、何らかの原因で空気の量が減ることがあります。たとえばおならの回数が多く、体内に取り込んだ空気が少なくなっていたり、体内で発生した腸内ガスが少ない場合などです。そうなるとおなら自体の量も減り、排出の際の肛門上皮の振動も少なくなるため、音が小さな「すかしっ屁」になる可能性が高まります。

■すかしっ屁が臭い理由は?

おならの構成成分である空気は、酸素、二酸化炭素、窒素、水素といった無臭、またはにおいの少ないもの。残りが硫化水素やアンモニア、スカトールやインドールなど、強いにおいを放つ成分です。おならは無臭、また臭いの少ない空気がほとんどのため、そこまで強烈なにおいではありません。しかし空気が少ないすかしっ屁は、においを伴うガスが多く含まれているので、においがきつくなるといわれています。


また、空気量が減るだけでなく、腸内ガスが多く発生した場合にも、多くの腸内ガスを排出しようとするためにおならの成分の構成バランスが崩れることがあります。つまり、排出されるおならの中に含まれる「悪臭を放つガスの量が増える」ので、おならが臭くなってしまうのです。

■においを減らすには腸内環境の改善を!

腸内ガスの発生量を減らし、すかしっ屁の回数を抑えるためには、腸内環境を改善することが重要です。たとえば肉類など、動物性タンパク質は分解される際に臭いガスが発生しやすいものです。また、分解されるまでの時間が長いため、ガスの発生量も多いのです。ですので、においを抑えるためには動物性タンパク質の摂取を減らすことがひとつの方法です。


また、食物繊維が豊富なものを多く取ることも大事です。食物繊維は、動物性タンパク質と同じく分解まで時間がかかるので、腸内ガスも多く発生しますが、そのほとんどがにおいの少ない水素など。そのため、おならの量は増えるものの、においの軽減が期待できます。ただし、ニラなど一部の野菜には、強いにおいを放つガスを作るものもあるので、注意しましょう。


ほかにも、「悪玉菌」が多い場合も臭いガスが多く発生してしまいます。ヨーグルトなど、善玉菌を多く摂取できるものを食べて腸内環境を整えるように心掛けましょう。



おならのにおいがきつい、すかしっ屁が多いという人は、もしかしたら腸内環境が悪いのかもしれません。食事内容や生活環境を見直すなどして、少しでも改善できるように取り組んでみてはいかがでしょうか。


(中田ボンベ@dcp)