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好きだけど辛い…幸せになれないのは無自覚の「恋愛依存症」が原因かも!?

2018.02.03

好きだけど辛い…幸せになれないのは無自覚の「恋愛依存症」が原因かも!?


恋愛は本来とても楽しいことであるはずなのに、なぜか不安や苦しいことが多くてストレスを感じてしまう。好きの比重が自分のほうが重く、対等な関係を築けていない気がする。


そんな自分を恋愛下手なのかと思ってしまうあなたは、もしかしたら「恋愛依存症」なのかもしれません。素敵な恋愛を邪魔する恋愛依存症とはどういうものなのか、精神科医の坂本里江子先生に伺いました。

取材協力・監修

坂本 里江子 先生


東京・青山「青山すみれクリニック」院長。女性のライフスタイルに合わせた診療を行い、薬以外での療法(精神療法など)や代替療法を積極的に取り入れている。アロマテラピスト、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を持ち、2016年にクリニックの隣にアロマテラピーと心理カウンセリングを同時に受けられるサロン「SUZURAN」も開業。


▼青山すみれクリニック

http://aoyama-sumire.com

■女性の人間関係の悩みのうちのひとつが「恋愛依存症」

青山すみれクリニックには現在、「恋愛依存症」だけのお悩みで受診されている患者さんはいらっしゃいませんが、人間関係で悩みを抱えつつ、恋愛面でも何らかの問題が出てしまう、という方が多いのだとか。



患者さんの4〜5割は、オーバーワークで疲れたり、イライラが止まらなかったりと、自分自身に原因がある方。残りの5〜6割が人間関係で悩む方で、その内訳は職場や友人、家族などについて。さらに深刻な恋愛のお悩みを持つ方は、その中でも3割程度。職場や私生活での人間関係がうまくいかず、恋愛でも人との距離感がうまく取れなくなる……と派生していくようです。

■恋愛依存症とは? チェックシートでセルフチェック!


恋愛をしているときは、みんな相手に夢中になるもの。ただし恋愛依存症は、恋愛そのものに極度にのめり込んでいる状態になっています。


「付き合っているから」「好きだから」を枕詞に、過度に彼につくしてしまったり、少し連絡が取れないだけで不安になってしまったり。振り回されても離れられずにすがってしまい、そんな自分に疲れてしまう。そんな恋愛依存症に陥っていないか、下記のチェックシートで確認してみましょう。

【恋愛依存症チェック】


  • (1) 彼に対して本音で話せない。

  • (2) LINEの返事がないと不安になって、また自分から送ってしまう。

  • (3) 不安なことがあった日やケンカした日の翌日など、会社を休んでしまう。

  • (4) 彼のスケジュールを全て把握しないと気が済まない。

  • (5) 家族や友人から忠告されても、彼が好きという自分の気持ちが優先。

  • (6) 彼のことを絶対的に信用している。

  • (7) 望んでいないのに、避妊しない彼を拒めない。

上記に当てはまるものが5つ以上あると少し注意が必要です。


さらに「恋愛依存症という定義は難しいのですが、メンタルでは“依存症傾向”の分類のひとつになります。つまり、アルコール依存や買い物依存などと近いメンタルの状況なんです。言い換えると恋愛依存症になりやすい人は、他の依存症にもなりやすいということ。もし、何かに依存している自覚があるならば注意が必要かもしれないですね」と、坂本先生は話します。

■恋愛依存症になりやすい傾向の人のタイプ


次のタイプは、恋愛依存症になりやすい人の傾向です。


  • 一所懸命でのめり込みやすい人

    →何かにハマるとそのことばかりを考えてしまい、やめられなくなってしまう。

  • 感情が豊かな人

    →泣いたり怒ったり喜んだりと感情を表に出しがち。感情に波がある方も要注意。

  • 極端に自分に自信がない人

    →自己肯定感が極度に低い。そんな自分を評価された気がして、関係にしがみついてしまう。


恋愛は感情のやりとりなので、どれも少し思い当たるくらいなら問題ありませんが、日常生活に支障をきたすほど上記のタイプに当てはまる場合は、相手への思いの質量が度を超えて大きい可能性があります。

■恋愛依存症に陥る理由と弊害


恋愛依存症に陥ってしまう人は、先ほどの傾向の最後の「極端に自分に自信がない」がそもそものベースになっています。育っていく過程で健全な自己愛や自信、「自分はこのままでいいんだ」という自己肯定感を育めていないと、その穴を埋めたい、評価されたいがために、過度に恋愛でがんばりすぎたり相手に言われるがままになったりしてしまいます。


恋愛依存症に陥ると、周りの人間関係や生活にも弊害が出てしまいがちです。もともと親しい友人たちの言葉が耳に入らず、「彼には私がいないとダメ!」というマインドで突き進み、気づくと友人が離れてしまっているということも。恐ろしいのは、「みんなは彼をわかっていない!」と二人だけの共依存関係になり、もっと深みにはまってしまうということ。相手に気持ちを押し付けすぎると、お互いに精神的な負担がのしかかってきます。そして大事な仕事や約束にも行けなくなり、健全な恋愛とはかけ離れた関係ができてしまうのです。

■恋愛依存症を乗り越えるためには


「恋愛にのめりこみ、辛い経験をする方をよく見てきました。とある方は依存していた彼と突然連絡が取れなくなり、とても苦しんでいました。でも仕事や友だちなど、彼以外の人間関係を地道に築くことで、失った自信を取り戻すことができました」と、坂本先生は語ります。


「まだ付き合っていて彼がそばにいる場合には、傷ついたと感じたときに一度立ち止まって振り返ってみてください。そして自分の意見を相手に伝えること。今までどんな要求にも100%YESしか言わなかった女性がNOと言ったとき、男性がどんな反応を見せるかがポイントです。そんなあなたの考えを尊重していきたいという思いがある方であれば、今後もやっていけるだろうし、そもそも自分の言うことだけ聞いてくれればいいという発想の方ならうまくいきません。そこである程度見極められるかと思います」


筆者も一度好きになると周りが見えなくなるタイプです。何度傷ついても不死鳥のごとく立ち上がり、好きを押し付けていたのですが、いつものように傷ついてぼんやりしていたところ、友人に「そんなに傷つけてくるヤツって、本当に必要なの?」と言われ、長年の思いから目が冷めたという経験があります。心が相手から離れかけた瞬間こそ、周りの声が聞こえるタイミングなのかもしれません。


「付き合う時間を重ねるほど、その思いは“間違いない”という確固としたものになって縛られていきがち。彼を見ながら自分の気持ちを見ているんですよ。そこを否定するのはとても勇気が必要ですが、ときには彼への気持ちを確かめてみる時間を作ってみてください。気持ちは変わってもいいんですよ。前は100好きだったけど今は60だとか、0か100かじゃなくて真ん中を作りましょう。冷静に自分たちを見つめることで、彼との距離感をうまく保てて恋愛を長く続けられる秘訣ですよ」



恋愛に依存しすぎて辛い思いをしている人は、彼と少し離れて、自分たちを俯瞰して見つめてみることが肝になりそうです。恋愛は心が豊かになるもので、自分を苦しめるものではありません。自分が幸せになってもいいんですよ。そう思わせてくれる人と、焦らず足並みをそろえられるお付き合いをしてくださいね。



(取材・文:西田タニシ 編集:ノオト)