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指の関節が痛いのはどうして?病気の可能性はある?

2018.02.08

指の関節が痛いのはどうして?病気の可能性はある?


指の関節が痛むことはありませんか?日常的にたくさん使う場所のため、なかには「痛いけど気にしない」という人もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、この痛みは病気の可能性はないのでしょうか?今回は、指の関節の痛みにつながる主な原因と対処法について、整形外科医の村田三奈子先生に伺いました。

取材協力・監修



村田三奈子 先生


整形外科医。東京女子医科大学卒業後、東京女子医科大学東医療センター 整形外科、Harvard Univ. Massachusetts General Hospital, Dept. Orthopaedic Surgery、東京女子医科大学 非常勤講師、聖マリアンナ医科大学 非常勤講師を経て、2014年に医療法人東和会『M’s クリニック』開設。女医+(じょいぷらす)所属。


▼詳細プロフィール

https://mycarat.jp/experts/157

■原因1:腱鞘(けんしょう)炎・ばね指

スマートフォンやPCを長時間使うことによって痛みを感じる場合、「腱鞘炎」の可能性があります。腱鞘炎は、手を酷使することにより引き起こされる疾患です。


指の腱鞘炎で「ばね指」という疾患があります。これは指を曲げる腱(けん)や腱鞘が炎症を起こし、引っ掛かるようになるというものです。指の付け根が痛み、腫れが生じることもあり、悪化すると指が動かなくなってしまいます。ばね指はパソコンを使う職業以外でも、ボルダリングやテニスなどのスポーツ、更年期の女性にもよく見られる疾患です。


自分でできる対処法としては、やはり手を休ませるのが有効です。仕事などの都合で安静にするのが難しい場合も、サポーターや手の使い方を工夫してうまく休息を取るよう心掛けましょう。また、痛みが強い場合は消炎鎮痛剤の入ったシップや塗布剤を使用してできるだけ炎症が長引かないようにしましょう。

■原因2:関節リウマチ

関節が腫れる、痛む人は「関節リウマチ」かもしれません。30-50代で発病することが多く、男性よりも女性の患者が多いという特徴があります。これは自己の免疫に異常が生じ、自身の細胞を攻撃して炎症が起こることにより、指の関節が痛んだり変形したりするという炎症性自己免疫疾患です。


関節リウマチは原因が特定されておらず、今のところ根本的な治療法なども解明されていません。しかし、病気の進行を抑えることは可能になってきています。放置しておいて治るものでもないので、疑わしいと感じたら病院に行きましょう。治療には長い時間がかかるかもしれませんが、焦らず気長に付き合っていきましょう。

■原因3:へバーデン結節(変形性関節症)

へバーデン結節は、変形性関節症のひとつとされています。関節リウマチと同じく原因不明の疾患です。手の指の第一関節が腫れたり曲がったりし、ときには痛みを伴うこともあります。また、第一関節の近くに水ぶくれのような透き通ったでっぱりができることがあり、これをミューカスシスト(粘液嚢腫)といいます。仕事などで手をよく使う人ほど発症しやすい疾患です。遺伝性の証明はされていませんが、近親者がヘバーデン結節になっている人は、体質が似ている可能性があるため、指先を酷使しないよう注意しましょう。一般的に、テーピングで患部を固定し対処します

■原因4:ひょう疽(そ)

爪の周りが腫れて熱を持っているような症状は「ひょう疽」の疑いがあります。正式には「化膿性爪囲炎(かのうせいそういえん)」といいます。手足の指にできた傷などから細菌が入って、炎症が起きる疾患です。


爪の周りが赤く腫れて、発熱を伴う痛みが現れます。炎症が軽度の場合は膿疱(のうほう)ができる程度で済みますが、重症になると関節にも炎症が及んだり、爪がはがれてしまったりすることもあります。


対処法は、指先にけがをしたらすぐに水道水でよく洗い、傷口を清潔なガーゼなどで保護をすること。ひょう疽の原因となる細菌の侵入を防ぎましょう。普段から皮膚の保湿をしてバリア機能を高めておくと予防になります。



なお、「安静にしているときに痛みが出る」、「日常生活に支障が出るほどのひどい痛みを感じる」という場合は、必ず整形外科専門医もしくはリウマチ専門医がいる病院を受診してください。痛みの原因を探るため、さまざまな検査を行うことができます。


使い過ぎによって筋肉や骨が炎症を起こしている「overuse 体質」や「加齢変化」、免疫作用が働きすぎて自分の細胞を傷つけてしまう「免疫異常」の疑いがある場合は、まずレントゲン検査を行います。そのほか、超音波検査や血液検査で異常が発覚することも。症状や検査結果によって消炎鎮痛剤や免疫調整剤などの薬物治療を行います。


症状の悪化を防ぐために重要なのは、「指の関節くらいなら大丈夫だろう」と放置せず、その日のうちに痛みをとるようにすることです。「同姿勢同作業を長時間しないこと」、「血液循環を良くしむくみを軽減すること」を意識しましょう。


そのほか、日常生活の動作におけるストレスを軽減するのも大切です。入浴は血液循環の改善やリラックスにつながるのでとてもおすすめ。痛みを感じるときは、けっして無理はしないようにしてくださいね。



(藤野晶@dcp)