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ほくろとどう違う?メラノーマの症状と治療法

2018.02.16

ほくろとどう違う?メラノーマの症状と治療法


皮膚がんの一種である「メラノーマ」は、皮膚の表面が色素沈着したように黒っぽくなるのが特徴です。ぱっと見ただけでは「ほくろ」のように見えてしまうのですが、メラノーマとほくろにを見分けるにはどうすればいいのでしょうか。今回は、「メラノーマ」について解説します。

記事監修

齊藤真理子 先生


形成外科医、美容皮膚科医、医学博士。

昭和大学医学部卒。2010年に山本メディカルセンターに入職し、皮膚科・形成外科を立ち上げる。2016年4月~同クリニック院長を務める。女医+(じょいぷらす)所属。


▼山本メディカルセンター

http://www.yamamedi.or.jp/

▼ブログ

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▼詳細プロフィール

https://mycarat.jp/experts/213

■メラノーマとは?

メラノーマは、「メラノサイト」というメラニン色素を作る色素細胞ががん化してできた腫瘍だといわれています。そのため「悪性黒色腫」とも呼ばれています。がん化したメラノサイトが、皮膚を黒くするメラニン色素を大量に出すため、患部がほくろのように黒くなるのが特徴です。しかし、まれにメラノーマでも黒くならないものもあります。


「公益社団法人 日本皮膚科学会」では、メラノーマは部位や形態で大きく4つのタイプに分けています。


  • 1.足の裏や手のひらにできる「末端黒子型」

    足の裏や手のひらのほか、手足の爪下に発生しやすいもの。メラノーマ発生数の約30%がこの末端黒子型で、日本人に最も多いタイプです。

  • 2.胸や背中の中心、手足の付け根にできる「表在拡大型」

    胸や背中、おなかの中心部や手足の付け根に近い部分に発生しやすいメラノーマ。肌が白い人に発生が多いとされています。

  • 3.結節のような塊ができる「結節型」

    結節(何かを結び合わせたような節)のようながん細胞の塊が、徐々に大きくなるメラノーマです。

  • 4.不規則な形の染みが広がる「悪性黒子型」

    不規則な形の染みが徐々に大きくなるタイプのメラノーマです。高齢者の顔面に発生しやすいという特徴があります。

■ほくろとどう見分けるの?メラノーマの検査方法

メラノーマは大きく4つのタイプに分けられますが、それがただのほくろなのかしみなのか、それともメラノーマなのかを判断するのは難しいでしょう。同じく「公益社団法人 日本皮膚科学会」では、

  • しみ、ほくろの形が左右対称性でない

  • しみ、ほくろの周りがギザギザしている

  • しみ、ほくろの色が均一でなく、濃淡が混じっている

  • しみ、ほくろの直径が6mm以上ある

このような4つのポイントを挙げており、このうち2つ以上に当てはまる場合に、皮膚科専門医の受診を勧めています。


皮膚科専門医を受診する場合、問診のほかに「ダーモスコピー検査」が用いられます。ダーモスコピー検査は、ダーモスコープと呼ばれる拡大鏡を用いて、患部の状態を詳しく調べるもの。色素沈着の状態からメラノーマなのかそうでないのかを調べます。

■メラノーマの治療法とは?

メラノーマだった場合は、骨シンチ検査やCTスキャンなどの画像検査を行い、がんがどれだけ進行しているのかを調べます。進行度によってI期~IV期に分かれており、進行度に即した治療が行われます。


メラノーマの治療は、一般的に「腫瘍を除去する手術」が用いられます。というのも、メラノーマはがん治療に多く用いられる「抗がん剤」や「放射線治療」の効果があまりないのです。


手術のパターンとしては、患部を広く除去する「広範切除術」を行うと同時に、リンパ節に転移していないか調べる「センチネルリンパ節生検術」を行います。もしセンチネルリンパ節生検術でリンパ節の腫れが認められる場合は、リンパ節を全部取り去る「リンパ節かく清術」が行われます。


早期発見であり、また転移が認められない場合には手術を行うことで治すことができますが、もし別の部分に転移していた場合は、抗がん剤や放射線による治療が行われます。ただし、こうした一般的ながんの治療法は前述のようにメラノーマにはあまり効果がありません。そのため、転移する前に早期発見し、早期治療することが非常に重要なのです。


しかしメラノーマはほかのがんに比べて「転移するスピードが非常に速い」という特徴があるため、気付いたときには手遅れというケースも少なくありません。メラノーマだった場合にできるだけ早く対処できるよう、普段から自分の体に変わったことはないか、気に掛けておくことが大事です。



「メラノーマ」は、ほくろやしみと見分けがつかなかったり、爪にできることもあるため、意識しないと発見が遅れることがあります。今回の記事を参考に、メラノーマがどういったものなのかを覚えて、「もしものとき」に備えるようにするといいですね。

⇒参照記事:

『公益社団法人 日本皮膚科学会』「メラノーマ」

https://www.dermatol.or.jp/qa/qa12/index.html

(中田ボンベ@dcp)