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UVカット加工の服や日傘…。「紫外線対策」はどれくらい有効なの?

2018.02.21

UVカット加工の服や日傘…。「紫外線対策」はどれくらい有効なの?


手には日傘、サンバイザーを目深にかぶって、真っ黒の長袖シャツに手袋、くるぶしまである真っ黒のトレンカ……。「忍者なの?」と思ってしまうような、黒ずくめのいでたちで紫外線対策をしている方もいらっしゃいます。さて、そもそもこうした「紫外線対策」はどれくらい有効なのでしょうか?

記事監修



桑原香織 先生


皮膚科医。東京医科大学卒業。同大学病院にて研修後、東京医科大学皮膚科学教室に入局。東京医科大学病院、東京医科大学八王子医療センターで経験を積み、その後は都内皮膚科クリニックに勤務。現在は、一般財団法人中小企業衛生管理協会霞ヶ関診療所の産業医として就労者の健康管理に携わっている。

女医+(じょいぷらす)所属。


▼霞ヶ関診療所

http://www.kasumigaseki.tokyo/

紫外線はどのくらい体に悪い!?

まず、「紫外線」は人体にどのような影響を与えるのでしょうか?


●紫外線のメリット

・ビタミンDを合成する

・抗炎症作用

(尋常性乾癬、アトピー性皮膚炎などの治療に使われることがある)


●紫外線のデメリット

・日焼け(サンバーン/サンタン)を起こす

・しみ・しわなどの光老化を起こす

・免疫機能を抑制する


紫外線の最も有用な点は、ビタミンDを合成してくれることです。普通に生活する中で日光を浴びれば必要量は合成できますので、特に多く日光を浴びることを意識する必要はありません。


また紫外線は抗炎症作用があることで知られます。これを「紫外線(光線)治療」に利用することもあります。尋常性乾癬の治療などが代表的な例です。


メリットはあるものの、残念ながら紫外線にはデメリットのほうが大きいですよね。日焼けを起こすのもそうですが、紫外線を日々浴びていると、年を取るとともにしみやしわといった「光老化」が目立つようになります。

紫外線はどのくらい避けられるの?

紫外線対策に日傘を差す人もいらっしゃいますが、太陽からの紫外線は上方からだけ降り注ぐのではありません。道路や壁などに反射して当たります。紫外線が皮膚に当たるのを完全に遮断したいのであれば、日傘だけでは不十分で、紫外線をカットしてくれるもので皮膚を覆わないといけないのです。



最近では、UV(Ultravioletの略で一般に紫外線を指します)カットをうたった衣料品も多く登場しています。


「UVカット加工」という惹句(じゃっく)をよく目にしますが、紫外線を吸収・反射する素材を生地に塗布するなどした製品では、洗濯によってその素材が剥がれると、UVカット機能はなくなってしまいます。


「UVカット素材」といった場合には、紫外線を吸収・反射する素材を練り込んだり、固着させたりした繊維を使用しています。この場合は、繊維自体に紫外線を吸収・反射する機能があるため、破れたりしない限りはUVカット機能は失われないと考えられます。


紫外線をどのくらいカットできるかの表示では「紫外線○%カット!」といったものを見かけるでしょう。これは「紫外線遮蔽(しゃへい)率」として計算されています。衣料品の場合には、「アパ対協ガイドライン」(アパレル製品等品質性能対策協議会のガイドライン)に準拠していることがほとんどです。


分光光度計を使用して、波長280~400nmの紫外線に対する透過率を測定し、


紫外線遮蔽率(%) = 100 - 紫外線に対する平均透過率(%)


の式で紫外線遮蔽率を計算するのです。



上記のとおり、たとえそれがUVカット機能を持つものであっても「日傘だけ」では、周囲からの反射で当たる紫外線を防ぐことはできません。徹底的に紫外線を遮断したいと考えるのであれば、紫外線遮蔽率の高い衣服で身を包み、適切な日焼け止めを使用するようにしましょう。


(高橋モータース@dcp)