日本人は西洋人に比べ、顔に凹凸が少なく平面的なので、大きく見えがちです。また、全身とのバランス、顔の中の目鼻のバランスなども、大きさの印象に影響を与えています。でも、そのバランスはヘアスタイルで調整することができますよ。今回は、小顔に見えるヘアスタイルを、美容師の筆者が解説いたします。

■顔型とバランス

まず顔のバランスについてお話いたします。標準とされている顔のバランスは卵を逆さにした卵型です。顎が小さく、鉢の張りがなくとてもスムーズな卵型、小顔で美しいと感じやすい印象を持っています。(図1)この顔型のもつシルエットを基準にヘアスタイルも考えると小顔のヒントが見つかります。

(基準となる卵型:色々な印象に作りやすい顔型です。)



大人の女性の基本の顔では、目の高さが顎から頭頂部の2分の1とされています。これより目が下に下がると(図2=目の位置のみを下方にずらした顔)、顎が成長していない子供のように、かわいらしい小顔の印象となります。


(図3)は、(図1)の顔の顎部分を上に上げ、顎を小さくすることで子供のような印象を作ったものです。こちらも小顔でかわいい印象になりますね。


しかし、実際にはイラストのように顔のパーツを動かすことはできません。そこで髪型による目の錯覚を利用し、頭部のバランスを変えることで上記のような印象を作りだしましょう。


以下でお話する小顔効果に共通しているのは、「目元にインパクトを与え目から下の印象を小さくする」というバランスの調整です。


かわいい(大人かわいいも含めて)を好む日本人に、近年目元の横にボリュームをもたせるひし形シルエットが流行しているのも、上記の印象変化を得られることが理由のひとつだと考えられます。

■顔型別・小顔に見えるヘアスタイル

・面長さん

…大人っぽい印象の面長さん。顔が長く見えがちです。



⇒対策:丸いシルエットのスタイルや丸い前髪、目の位置で横幅を意識的に出すスタイルがおすすめです。目から下の印象を軽減できます。



・エラ張りさん

…知的な印象ですが、エラの印象が強くなり硬い印象を与えます。四角や台形と印象の顔型もこのカテゴリーに含まれます。



⇒対策:トップに高さと丸みをだし、えらの位置に毛先が来るようなスタイル。トップにボリュームが来ることで顔半分下の面積の印象を薄くして小顔に見せます。



・丸顔さん

…ふっくらと可愛らしく、優しい印象ですが、顔が大きくかんじられます。

下膨れさんも同じです。下膨れさんは頬より頭部のボリュームが小さく見えるので、よりヘアのボリュームが小さくならないよう注意が必要です。



⇒対策:縦長の印象をつくります。隙間のある前髪やサイドパートで斜めに降りる前髪で顔に立体感を与え小顔に見せます。



・逆三角顔さん

…比較的小顔に感じられる顔型ですが、頭の鉢まわりが顎との比較で大きく見えることがあります。シャープな印象になりがちです。



⇒対策:頭の鉢まわり広の印象、シャープな顎によるクールな印象を軽減し、優しい印象にするために、柔らかい質感と顎の位置に毛先が外に向かうボリュームを作り小顔にみせます。



顔は不思議です。目鼻口眉……、誰もが同じパーツを持ち、基本的な大きさにもほとんど違いがないにも関わらず、人間は人間を見分け、自然に基準となるバランスと比較をし、個性を感じとります。


それは脳の中でも顔に関する情報を処理する面積が大きいことに由来するのでしょう。人が生きる上で、顔はとても大切なコミュニケーションの窓口なので、気になって当然です。もって生まれた個性も生かしつつ、より〝自分らしい″女性を目指しましょう。


今回は、それぞれの顔型別に、小顔に見せる髪型の基本についてお話いたしました。まずは自分の顔のバランスを確認し、理想的な髪型を探してみてくださいね。


(富田知子/山野美容芸術短期大学 美容師-健康検定協会-)