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メニエール病の検査方法って?どんな治療が行われるの?

2018.02.19

メニエール病の検査方法って?どんな治療が行われるの?


耳の病気のひとつである「メニエール病」は、目まいや難聴などの症状が起こり、普通に生活を送るのが困難になる病気です。難病指定されており、「治りにくい」「再発しやすい」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。もしメニエール病と診断された場合、どんな治療が行われるのでしょうか?今回は、「メニエール病の検査と治療法」について解説します。

記事監修



鈴木香奈 先生


耳鼻咽喉科医。石川県出身、金沢駅前ぐっすりクリニック院長。耳鼻咽喉科認定専門医。

睡眠時無呼吸症候群の診療を核に耳鼻咽喉科一般診療(鼻アレルギー、耳鼻咽喉科領域の感染症)に従事。女医+(じょいぷらす)所属。


▼金沢駅前ぐっすりクリニック

http://www.gussuri.jp/kanazawa-index.html

メニエール病ってどんな病気?

メニエール病は「難聴」や「回転性の目まい」、そして「耳鳴り」と「耳閉感」の4つの症状が同時に起こる病気です。このほかに、「吐き気」、「嘔吐(おうと)」、「冷や汗」、「動悸(どうき)」、「温感異常」も引き起こします。耳に痛みを感じるケースも見られます。


特に「回転性の目まい」はメニエール病の顕著な症状に挙げられます。横になって安静にしていてもグルグルと目が回っているように感じるほどで、症状が起こっている間は動くことも困難になります。また、いったん症状が治まった後も、上記の症状が数週間、長ければ数カ月の間何度も繰り返します。


こうした症状が起こる原因は「内リンパ水腫」(内耳にリンパ液がたまってできる水膨れ)です。この水膨れが、内耳にある重力と加速度をつかさどる感覚器官「前庭(ぜんてい)」と、同じく内耳にある聴覚をつかさどる感覚器官「蝸牛(かぎゅう)」に障害を起こし、目まいや難聴を引き起こすのです。


また、内耳に水膨れができてしまうのは、リンパ液の過剰産生や吸収障害などが原因と考えられています。しかし、なぜそうした過剰産生や吸収障害が起こるのかについては、過労や睡眠不足、ストレスが原因ではないかとされていますが、はっきりと分かっていないのが現状です。

メニエール病の検査は?

メニエール病以外にも、突発性難聴など目まいや耳鳴り、難聴の症状が出る病気があります。そのため、本当にメニエール病なのかは問診と幾つかの検査を受けて判断されます。


メニエール病の疑いがある場合、最初のポイントとなるのが「繰り返し症状が出るか」です。まずこの点を踏まえて詳しく問診し、メニエール病である可能性が高い場合に、詳しく検査を行います。メニエール病かどうかの検査は、主に以下の5つです。


●平衡感覚の検査

片足での直立検査や足踏み検査などで体のバランスを調べます。メニエール病である場合、平衡感覚が不安定になるためフラフラしてしまいます。


●眼振検査

眼振(眼球のブレ)を調べて異常がないか確認する検査です。目まいや内耳に問題がある場合は、目の動きに異常が出るため、メニエール病かどうか判断することができます。


●聴力検査

メニエール病は「低音が聞こえにくい」「音がはっきり聞き取れない」など、聴力が低下するため、聴力検査で難聴の有無、またその度合いを調べます。


●利尿剤を使った検査

利尿作用のあるグリセロールを用いて点滴を行う検査です。メニエール病である場合、点滴後は内リンパ水腫の水分量が変化します。


●蝸電図検査

鼓膜に電極を装着して音に対する内耳の電気反応を見ます。メニエール病では特有の反応波形が見られます。


こうした検査を経て「メニエール病確実」と判断された場合に、治療を行うことになります。

メニエール病を治療するには?

メニエール病の治療は薬物療法です。まずは症状を起こす原因である「内リンパ水腫」を解消するための「利尿剤」、そして目まいを軽減するための「抗目まい剤」が用いられます。ほかにも、血流を良くして内耳の状態を改善させる「循環改善剤」や「ビタミン剤」、また炎症を抑える「抗炎症剤」もメニエール病の治療に用いられる薬です。


基本はこうした薬物療法ですが、それでも改善されない場合は手術療法を行う必要があります。手術は、内リンパ水腫を開いてリンパ液を排出する「内リンパ嚢(のう)開放術」と、前庭神経を切除する「前庭神経切断術」が代表的なものです。



メニエール病は片側の耳に発症しますが、まれに両側に発症するケースも見られます。両側に発症したまま進行すると、平衡機能を失う可能性があります。また、治療が遅い場合も難聴などの症状が残りますから、早期発見・早期治療が非常に重要です。もし音が聞こえにくくなったり、強い目まいが治まらない場合は、早めに病院で診てもらうようにしましょう。


(中田ボンベ@dcp)