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若い世代も要注意!骨粗しょう症の治療法と予防法

2018.02.22

若い世代も要注意!骨粗しょう症の治療法と予防法


骨粗しょう症は、「骨がスカスカになり、折れやすくなる」という症状が起こる病気です。高齢者に多い病気ですが、最近では若い世代でも骨粗しょう症の人が増えているそう。いったいどうしてなのでしょうか?今回は、骨粗しょう症の治療法や予防法について解説します。

記事監修




岡本潤 先生


整形外科、救急診療科医。自治医科大学医学部卒業、大阪急性期総合医療センター、大阪府立中河内救命救急センターで勤務。日本救急医学会(専門医)、日本整形外科(専門医)、医師+(いしぷらす)所属。

骨粗しょう症とは?

骨粗しょう症は、「骨量(骨密度)が減って骨がスカスカになり、骨折しやすくなってしまう病気」です。骨折だけでなく、何か物を持ったときに背中や腰に痛みが生じたり、立ち上がるときに痛みが出るなどします。重度の症状になると、背中や腰の痛みがひどくなり、寝たきりになるケースもあります。


また、骨がもろくなることで、重みに耐えられなくなり「圧迫骨折」を起こします。特に背骨は圧迫骨折を起こしやすい部位。押しつぶされた椎骨(背骨を構成するパーツのひとつ)にひとつ上の椎骨が前傾して乗っかるため、背中や腰が曲がってしまいます。お年寄りになると背中が曲がってしまうのはこのためです。

骨粗しょう症の原因は?

骨量が減ってしまう主な理由は「カルシウム不足」です。骨も皮膚などと同じく新陳代謝を行っており、古くなった部分を壊し、新しい骨を作っています。しかしカルシウムが不足した状態だと、古い骨を壊したものの新しい骨を作ることができなくなり、骨がスカスカになってしまうのです。


また、私たちの体は、生命活動の維持に必要なカルシウムが足りない場合は、骨からカルシウムを吸収します。しかし、骨からのカルシウム吸収が頻繁に起こると、結果的に骨がスカスカになってしまいます。ほかにも、骨を作るために必要なホルモンの分泌量が加齢によって減少することでも起こります。


若年層に「骨粗しょう症が増えている」のは、食生活の乱れや運動不足などからカルシウム量が十分に摂取できていないためだと考えられます。


骨粗しょう症の検査方法は?

骨粗しょう症の検査は問診のほか、骨の強さを測る「骨密度検査」を行います。骨密度検査はX線を使って測る「MD(エムディ)法」と2種類のX線を用いる「DXA(デキサ)法」、そして超音波を使う「超音波法」が代表的な検査方法。ほかにも、別の病気である可能性を探るためにレントゲン検査を行う場合もあります。


こうした検査で「骨密度」と呼ばれる骨の強さや、骨折の有無を調べます。骨密度はYAM(若年成人平均値)と比べてどのくらいの数値なのかを調べ、一定値以下の場合に骨粗しょう症と判断します。診断基準は以下のように定められています。

【原発性骨粗しょう症の診断基準】


●脆弱(ぜいじゃく)性骨折がある場合

1.椎体(背骨)、または大腿骨(だいたいこつ)近位部骨折あり

2.そのほか脆弱性骨折があり、骨密度がYAMの80%未満


●脆弱性骨折がない場合

骨密度がYAMの70%以下、または-2.5SD(標準偏差)以下

こうした診断基準によって骨粗しょう症と判断された場合、治療を行います。


※原発性骨粗しょう症……遺伝的な要因や加齢などによって起こる骨粗しょう症

骨粗しょう症の治療方法とは?

骨粗しょう症の治療は、薬物治療がメインになります。骨が形成されるのを促進する薬や、そのもととなるカルシウムの錠剤、またカルシウムの吸収を調整する薬などが用いられます。ほかにも、痛みがひどい場合は痛みを軽減する薬や注射薬が用いられるケースもあります。


骨粗しょう症が軽度の場合は薬物治療をせずに、食事内容を改めたり、適度な運動を取り入れるなど、生活習慣を改善することで骨量を増やすよう働きかけることもあります。

骨粗しょう症は予防できる?

骨粗しょう症を予防するためには、まずは「カルシウムをしっかりと取ること」が挙げられます。魚や乳製品、また納豆といった大豆製品など、カルシウムが豊富なものだけでなく、カルシウムの吸収を助けるビタミンDを含んだものも摂取できる食事内容にしましょう。また適度な運動も骨をつくる細胞を活発にするので、丈夫な骨を作るためには欠かせません。



骨密度は日々の生活が大きく影響するものです。年齢を重ねてから後悔しないよう、若いうちからしっかりと「骨のこと」を考えて行動しておくといいですね。

⇒参照記事:

『公益財団法人 骨粗鬆症財団』「骨粗鬆症について」

http://www.jpof.or.jp/about/

(中田ボンベ@dcp)