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首まわりに次々できる……。「首イボ」の原因って?

2018.03.01

首まわりに次々できる……。「首イボ」の原因って?


一般に「首イボ」と呼ばれる、首まわりのイボは、30代頃から目立ち始める人が多いそう。首元までしっかりスキンケアしているつもりなのに、次々できてしまい悩まされている……、という人も少なくないでしょう。この原因は、いったい何なのでしょうか?今回は「首イボ」について解説します。

記事監修



屋代未佳 先生


日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。北里大学医学部卒業。その後、大学病院や関連病院で勤務。

女医+(じょいぷらす)所属。

「首イボ」ができる原因は?

イボは「皮膚から盛り上がってできる小さなできもの」を指す俗語です。皮膚の老化によるもののほかに、ウイルス性のイボや、なかには悪性のできもののこともあります。しかし、一般に「首イボ」と呼ばれるものは、ほとんどが加齢に伴う皮膚の老化現象です。これは良性腫瘍で、感染の心配はありません。


肌は紫外線を浴びたり、アクセサリーや衣類との摩擦によりダメージを受け、老化が進みます。これらがイボの原因になることがあります。また、もともと体質的にイボができやすい方もいます。


首のイボは、見た目や大きさによって以下のように呼ばれています。


●脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)

「老人性イボ」あるいは「老人性疣贅(ゆうぜい)」と呼ばれるイボです。「シミ」から盛り上がってできてくることが多く、見た目は「ほくろ」にも似ていますが、異なるものです。両者は「ダーモスコピー検査」という検査によって見分けることができます。大きさはさまざまで、大きいものは2cmほどです。


ダーモスコピー検査とは、「ダーモスコープ」という特殊な拡大鏡を使い、皮膚の状態を詳しく観察するための簡単な検査です。あらゆる皮膚病変の診断に用いられますが、特に色素のある病変を見分ける際に有用です。


●アクロコルドン、スキンタッグ、軟性線維腫

上記3つは、呼び方は異なるものの、医学的には大きな違いはありません。いずれも、高齢者に多く、皮膚の老化現象と言われています。しかし、若年者や肥満者の体の擦れやすい部分にもよく生じるため、慢性的な機械的刺激も原因のひとつと考えられています。


首やわきなどに数mmの糸状の小さいイボが多発するものを、アクロコルドン、またはスキンタッグといいます。体の中心部や四肢に単発する1cm程度のやや大きなものを、軟性線維腫といいます。これがさらに巨大になり、垂れ下がると懸垂性線維腫と呼ばれます。

「首イボ」の治療方法

「首イボ」の治療には以下のような方法があります。一度に複数のイボを除去することも多いので、自分にはどのような施術が向いているのかを、医師に相談すると良いでしょう。


●液体窒素による凍結療法

-200度に近い超低温の液体窒素で冷却した綿棒やピンセットを、イボに接触させることで「細胞を凍結させる」治療法です。イボは1-2週間後にかさぶたになって自然に剥がれ落ちます。治療中には痛みを感じることがありますが、治療後のケアは不要です。保険が利くことが多く、比較的低価格で受けられる治療法です。欠点としては、一度で取りきれなかったり、治療後に炎症後色素沈着(しみ)を起こすことがあります。


●炭酸ガスレーザーによる治療

患部に「炭酸ガスレーザー」を照射し、局所的に病変部の皮膚組織を蒸発させます。出血が少なく、傷跡も残りにくい治療法です。治療後に軟膏やテープを貼る処置が必要となります。保険が利かないことが多く、治療費は病院によってまちまちで、液体窒素による治療よりも高額です。


●電気焼灼治療(電気メス)による切除術

電気メスによって患部を削り取ります。局部麻酔をかけて施術しますので、術中の痛みはほぼありませんが、麻酔が切れた後で痛みを感じることがあります。また、液体窒素や炭酸ガスレーザーに比べると傷跡が残りやすくなります。こちらも治療後に軟膏やテープの処置が必要となります。電気メスによる切除の場合には、保険が適用されます(ただし明らかに美容目的の場合には、適用外になることもあります)。


●外科的切除術

局所麻酔を行い、メスを使って患部を切除後、縫い合わせます。小さいものであれば、ハサミでイボの基部を切除することもあります。施術には保険が適用されます(ただし明らかに美容目的の場合には、適用外になることもあります)。



一般的な「首イボ」の多くは良性の腫瘍で、がん化することはありません。放置しても問題になることは少ないですが、気になることもあるでしょう。治療法や料金は病院によって異なりますので、治療を受ける前によく調べておくといいですね。


(藤野晶@dcp)