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鼻の中が臭う……。「悪臭性萎縮性鼻炎」の症状と治療法

2018.03.07

鼻の中が臭う……。「悪臭性萎縮性鼻炎」の症状と治療法


鼻の中から嫌なにおいがする場合、いくつかの原因が考えられます。そのなかのひとつに「悪臭性萎縮性鼻炎」と呼ばれる病気があります。名前の通り、悪臭を伴う病気です。今回は悪臭性萎縮性鼻炎について解説します。

記事監修

稲葉岳也 先生


耳鼻咽喉科医。医学博士。東京慈恵会医科大学卒業後、2004年に、いなばクリニックを開業。医師+(いしぷらす)所属。


▼いなばクリニック

http://www.inabaclinic.jp/

▼詳細プロフィール

https://mycarat.jp/experts/200

悪臭性萎縮性鼻炎ってどんな病気?

「萎縮性鼻炎」とは、鼻の粘膜が萎縮して薄く硬くなったり、鼻甲介(びこうかい)と呼ばれる鼻の奥の骨が萎縮するなどして、鼻腔(びくう)が広がってしまう病気です。


鼻腔内の粘膜は、粘液を分泌して異物を除去する働きを持っています。しかし粘膜が薄く固くなる、また鼻甲介の萎縮によって鼻腔が広がるとその働きが衰え、鼻の中が乾燥しやすくなります。乾燥した鼻腔内にはかさぶたのようなものが張り付きます。このかさぶたには雑菌が含まれており、雑菌が繁殖して増えることで悪臭を放つようになります。


萎縮性鼻炎は、「単純性委縮性鼻炎」と「真性萎縮性鼻炎」の2種類がありますが、前者は鼻の中にできるかさぶたの量が少なく、後者はかさぶたの量が多いという特徴があります。そのため、真性萎縮性鼻炎のほうが強いにおいを放ちます。この真性萎縮性鼻炎が「悪臭性委縮性鼻炎」と呼ばれるものです。悪臭性委縮性鼻炎は悪臭だけでなく、鼻詰まりや頭痛なども引き起こします。

悪臭性萎縮性鼻炎の原因は?

悪臭性委縮性鼻炎を含む委縮性鼻炎は、ストレスによる自律神経障害やホルモンの異常、また鉄欠乏性貧血、甲状腺の異常、細菌感染などが影響していると考えられていますが、発生原因については明確に分かっていないのが現状です。また、副鼻腔炎の手術で鼻の粘膜を過剰に切除した方にも、発症する可能性が高まりますので注意が必要です。

悪臭性萎縮性鼻炎の治療法は?

萎縮性鼻炎のうち、においの少ない単純性委縮性鼻炎は自覚していないケースも多く、生活に悪影響がなければ治療は行われません。一方の悪臭性萎縮性鼻炎では、鼻の中を洗浄し、悪臭の原因となっているかさぶたを取り除いた後に、細菌の繁殖を抑える抗生物質の投与といった治療が行われます。症状が重い場合は、鼻粘膜や鼻甲介の移植手術を行うことも検討されます。

ほかに「鼻の中が臭う」病気はある?

鼻の中がにおう場合、副鼻腔炎や悪臭性萎縮性鼻炎以外に、「副鼻腔真菌症」の可能性もあります。これは副鼻腔に真菌(カビ)が繁殖して炎症を起こす病気で、鼻の中から嫌なにおいを発します。ほかにも鼻詰まりや鼻の痛み、鼻出血といった症状が起こります。症状が初期段階の場合は、洗浄で改善することもありますが、重症化すると内視鏡を用いた患部除去手術を行う必要があります。



もし「鼻の中がくさい」と感じたなら、早めに耳鼻科で診てもらうようにしましょう。


(中田ボンベ@dcp)