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何から守ろうとしているの?眉毛の存在意義とは?

2018.03.19

何から守ろうとしているの?眉毛の存在意義とは?


「毛は体の中でも『大事なところ』や、『弱いところ』を守るために生える」といわれます。たしかに脳を守るための頭髪、リンパを守るためのわき毛、眼球を守るためのまつ毛など……。それぞれが守ろうとしているところはなんとなくイメージできますよね。では、「眉毛」は?いったい何を守っているのでしょうか。今回は、眉毛の存在意義について考えてみましょう。

記事監修



桑原香織 先生


皮膚科医。東京医科大学卒業。同大学病院にて研修後、東京医科大学皮膚科学教室に入局。東京医科大学病院、東京医科大学八王子医療センターで経験を積み、その後は都内皮膚科クリニックに勤務。現在は、一般財団法人中小企業衛生管理協会霞ヶ関診療所の産業医として就労者の健康管理に携わっている。

女医+(じょいぷらす)所属。


▼霞ヶ関診療所

http://www.kasumigaseki.tokyo/

■人間の顔に眉毛がある理由は?

人間の顔に眉毛があるのはなぜか、そのはっきりとした理由は分かりません。しかし、眉毛にどのような働きがあるのかを考察することはできます。眉毛には以下のような働きがあると考えられているのです。


●汗や雨から目を守っている

眉毛は汗や雨から目を守っていると考えられます。眉毛は顔の中心から外側に向かって生えています。眉毛が顔の外側に向いていることにより、汗や雨は目に流れず、こめかみに向かって流れていきます。


もし眉毛がなかったら、額の汗や受けた雨はそのまま目に流れていきます。目にはまつげも生えていますが、まつげの主な目的はほこりから目を守ることであり、流れてくる水を受け流すには不十分です。


●光から目を守っている

人間は、まぶしいとき眉間に皺を寄せ、顔をしかめてしまいます。すると、眉毛の部分はわずかに前にせり出します。このときにできる影によって光を遮る、つまり強い光から目を守っているという説があります。


●コミュニケーションツールの役割

人間は眉毛の形によって表情を変え、感情表現をします。眉毛の両端が下がっていれば落ち着いたようすが伝わり、両端がつり上がっていれば怒っていると分かります。漫画などではこの特性を利用し、キャラクターの心理状態をより分かりやすく表現しています。

■人間以外に眉毛が生えている動物はいるの?

現在、眉毛はほぼ人間だけに生えるものと考えられています。生物的に人間に近いとされるゴリラやチンパンジーにも眉毛は生えていません。ただ、これらの類人猿の場合は額が狭くなっており、顔のすぐ上には毛が生えているので、汗や雨から目を守るための眉毛は必要ないとも考えられます。


また、イヌやネコの顔には眉毛のような部分があるという説もあるようです。イヌやネコの場合、確かに眉毛が生えている場所に長い毛が生えていることがありますが、これはひげと同じ知覚器官の役割を持っているのです。



なぜ人間の顔には眉毛が生えているのか、正確な答えは現在でも分かっていません。しかし、人間にとって大切な目を守り、自分の感情を伝えるという重要な働きを持っているのはたしかなようです。日ごろのケアにも気を配りたいものですね。


(藤野晶@dcp)