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太り過ぎが「良くない」のはなぜ?肥満が原因となる可能性のある病気

2018.04.01

太り過ぎが「良くない」のはなぜ?肥満が原因となる可能性のある病気


「肥満大国」といわれるアメリカほどではありませんが、日本でも肥満の人が増加しているそう。よく「肥満は健康に良くない」と聞きますが、いったいなぜ「良くない」のでしょうか。体にどんな影響を与えるの?今回は「肥満が原因となる可能性のある病気」について解説します。

記事監修



岡村信良 医師


医療法人小田原博信会 理事長、医学博士-健康検定協会-

■日本人の「肥満」の割合は?

まず日本人の肥満度合いについて見てみましょう。一般にBMIの数値が25以上の場合は「肥満」とされます。


厚生労働省の「平成27年 国民健康・栄養調査」によると、

●20-60歳代の男性:31.6%が肥満

●40-60歳代の女性:20.5%が肥満

となっています。

女性のほうが男性と比べて肥満の人が少ないのが分かりますね。さらに、

●20-29歳の女性:10.2%が肥満

●30-39歳の女性:6.6%が肥満

と妙齢の女性では「スタイルを気にする人が多い」ためでしょう、肥満の人はぐっと少なくなっているのです。

⇒データ引用元:『厚生労働省』「平成27年 国民健康・栄養調査結果の概要」,肥満及びやせの状況,P.18

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/kekkagaiyou.pdf

■肥満は「生活習慣病」に結びつきます!

「肥満が良くない」といわれるのは、まず肥満と合併しやすい病気が多いのが理由です。その代表的な病気は以下のようなものが挙げられます。


●循環器系

・心肥大……心臓により大きな負荷がかかります

・脂肪心……心臓に脂肪が沈着します

・心筋梗塞……心筋が虚血状態になり壊死してしまいます

・高血圧症……心拍が増加し、血管抵抗が増加します

・動脈硬化……血中脂質が増加し、高血圧になります


●呼吸器系

・呼吸困難……胸郭や胸腔に脂肪が沈着します

・日中傾眠……肺の換気機能に障害が現れます


●代謝系

・糖尿病……耐糖能が低下します

痛風……高尿酸血症の結果として発症します

・脂質異常症……遊離脂肪酸、LDLが増加します

脂肪肝……肝臓に脂肪が沈着します

・胆石症……胆のうや胆管に石ができ障害を引き起こします


●性機能系

・不妊……肥満は妊孕性(にんようせい:妊娠しやすさ、妊娠する能力のことです)の低下につながります

・月経不順……肥満はエストロゲンの産生を増加させ、これがホルモンバランスを崩すと、月経不順を引き起こすことがあります

 ほかに性欲減退など


また「変形性関節炎」「腰椎すべり症」なども肥満と合併しやすい疾患に挙げられます。

このように、肥満は「糖尿病」「脂質異常症」などの「生活習慣病」と合併しやすいのです。生活習慣病の30-60%は肥満が原因で、さらに生活習慣病は日本人の死因の半数に絡んでいるとされます。


このようなデータがあるため、「肥満は万病のもと」「肥満はロクなことにならない」といわれるのです。


BMIを指標にしてみると、

BMI25以上:「高血圧」「脂質異常症」が普通の人の倍

BMI27以上:「糖尿病」が普通の人の倍

BMI29以上:「高コレステロール血症」が普通の人の倍

といったデータもあります。上記のとおり妙齢の女性では肥満の人の割合は非常に低くなっています。年をとっても自己管理を徹底して、肥満にならないようにすれば、生活習慣病にかかるリスクをかなり減らすことが可能です。肥満にならず、健康な生活を維持できるようご注意くださいませ。


(高橋モータース@dcp)