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洗濯したのに汚れてる…。洗濯機の「コース」の使い分け方

2018.03.28

洗濯したのに汚れてる…。洗濯機の「コース」の使い分け方


  • とりあえず全自動で洗濯する

  • 洗濯時間、すすぎ時間、脱水時間は洗濯機まかせ

  • しわだらけでアイロンが大変

洗濯上手になるためには、洗濯機を使いこなすことも大切です。

あるアンケートの調査結果によると、約90%以上の人が「全自動洗濯機」を使って洗濯しているそう。洗濯物と洗剤を入れるだけで脱水、または乾燥まで仕上げてくれるから便利ですよね。でも、その便利な洗濯機を本当に使いこなせていますか?「全自動」とはいっても、いろいろな設定があります。洗濯上手になるために、知っておいてほしいこと。今回は「洗濯機の設定」について、テキスタルアドバイザー(衣料管理士)の筆者が解説します。 

洗濯機の「コース」の意味

洗濯機にはいくつかの「コース」があります。標準、お急ぎ、ドライなどのコースが一般的ですよね。しかし、使い分けがわからず、「いつも標準コースで洗っている」という方も多いのではないでしょうか。



もちろんメーカーや機種によって多少の違いはあるかと思いますが、一般的に「お急ぎコース」は、「標準コース」に比べて洗濯時間を約30分短縮、電気代と水道代を約30%節約できます。ただし、汚れのひどい物にはあまり向いていないようです。お急ぎコース専用の泡切れの良い洗濯洗剤で洗うと良いでしょう。


次に、「ドライコース」です。これはクリーニング店の「ドライクリーニング」とは違います。ドライクリーニングは「水を使わず有機溶剤で洗う方法」のこと。一方、家庭用洗濯機のドライコースは、「つけ置き洗い」のようなイメージが近いかもしれません。洗濯機のドラムがほぼ動かないコースのため、服への摩擦が少なくなります。ウールのセーターなどのデリケートな衣類、手洗い表示のついた衣類などを洗うのに適しています。洗濯ネットに入れて、おしゃれ着用の中性洗剤を使って洗うとなお良いですね。

洗濯機の「水位(水量)」の基準

洗濯機はコースの選択だけでなく、水位(水量)も調整できますね。限られたメーカーのみですが、水流を調整できるものもあります。筆者はこの、水流が調整できる洗濯機を使用しています。汚れの程度や洗濯物の種類に合わせて、水流を変えたいからです。水の量や流れを上手に使うと、洗濯物を傷つけずに汚れを落とすことができます。


さてこの「水の量」についてですが、多くの洗濯機は洗濯物を入れてスタートボタン(電源)を押すとすぐに水が出てきて、「ある量」に達すると自動で止まりすね。このとき、洗濯機は「洗濯物の重さ」を量って水位を決めています。


水の量は洗濯物の重さの「15倍程度」が適量とされています。多すぎても少なすぎてもうまく洗えません。日本で多く使われている縦型洗濯機は、水流で洗う渦巻きタイプです。洗濯物の量に比べて水が少なすぎると水流ができにくいですし、水が多すぎると洗濯物が空回りしてしまいます。


なお、ドラム型洗濯機の場合は洗濯物と一緒にドラムも回り、洗濯物をドラムに打ち付けるようにして洗いますので、縦型よりも少量の水で洗うことができます。

洗濯機の「洗濯時間」の基準


洗濯物は、ふつうの汚れであれば10分程度で落ちます。汚れがひどいものは長く洗ったほうがいいイメージがあるかもしれませんが、「短い時間で2回洗う」ほうが効果的です。


洗濯に限らず、洗剤を使って洗い物をしていると次第に泡が少なくなっていきますよね。つまり、長く洗えば洗うほど洗剤の量は少なくなってしまうということです。洗剤が少ない状態で洗い続けても、汚れは落ちにくいですよね。ですから、長く洗うよりも「水を変えて(洗剤を新しく入れて)2回洗濯したほうが汚れはよく落ちる」のです。


洗濯後のすすぎは3~5分程度で十分です。すすぎの目的のひとつは、「洗濯物に残った洗剤を洗い流すこと」。洗剤を洗い流すのに必要なすすぎ時間は1分程度というデータがあります。必要以上に長くすすぐのは水のむだ遣いですし、洗濯物を傷める原因にもなる可能性があります。


ちなみに、洗濯にお風呂の残り湯を使うのは「節水」と「汚れを落ちやすくする」というふたつの効果があります。私たちの衣類に含まれる汚れは体から出た皮脂を多く含みます。脂ですから、温度が高いほど溶けやすく、落ちやすくなります。また、洗剤に含まれる界面活性剤は、温度が高いほうがよく働きます。そういった意味でも、洗濯にお風呂の残り湯を使うのは有効といえるでしょう。ただし、すすぎには水道水を使うほうがいいですね。残り湯に含まれる汚れが、洗濯物を汚してしまう可能性があるからです。

洗濯機の「脱水時間」の基準

脱水が終わったあと、洗濯物がしわしわだったり、破れていたりしたことはありませんか?



この原因は、「脱水時間が長すぎること」にあるかもしれません。脱水時間は3分程度が目安ですが、素材によって変えたほうが効果的です。たとえば、水を吸いやすい素材は脱水には時間がかかりますし、逆に水を吸いにくい素材は短い時間で脱水できます。脱水時間を長くすると、洗濯物が伸びたり、傷んだり、しわになったりなどのダメージがありますので気を付けましょう。


ポリエステルなどの化学繊維の脱水は短時間で大丈夫です。むしろ脱水をしないで干しても良いくらいで、そのほうがしわになりにくいです。しわを少なくしたい場合や伸びやすいニットを洗う場合は、「30秒~1分程度脱水した後で形を整える」を繰り返すと良いですよ。



洗濯機まかせの洗濯は手間いらずで楽ですが、素材や汚れ具合によって洗濯機の設定を変えると、衣類を良い状態に保てます。また、節水・節電につながることも。ぜひお試しくださいね。


(執筆 Yukie Karube/テキスタイルアドバイザー)