高価な化粧品を使っても、なんだかノリが悪い、くすんで見える…。その原因は、土台である肌の不調かもしれません。


皮膚は毎日の食生活と深く関係しており、「体表面にある臓器」ともいわれるほどです。不規則な生活や偏った食事によって栄養素が過不足すると、ダイレクトに悪影響を及ぼす可能性があります。そこで今回は、食事面から肌荒れにアプローチする方法を、栄養士の筆者がご紹介します。

■肌荒れが起きる要因とは?

肌荒れを起こす原因はいくつかありますが、生活習慣の乱れも原因のひとつ。特に食生活は密接に関係しています。


「油分を多く含むものや甘いもの中心で、野菜はあまり食べない」、そのような食生活では腸内環境に悪影響が乱れやすくなります。腸内環境が乱れると、腸内で悪玉菌が増殖して有害な物質が発生し、体内の老廃物や汚れが排除されず肌荒れにつながってしまう可能性も。


また、肝臓には食べ物を代謝させたり、体に悪いものを解毒したりする働きがありますが、ハイカロリーな食事や過度な飲酒で肝臓を酷使すると、その働きは弱まってしまいます。そのほか、ダイエットのしすぎで脂や栄養素が不足することも、肌荒れの要因のひとつと考えられます。

■肌荒れ解消には食べ物の力が必須!

このように、私たちの肌は食べ物で作られているといっても過言ではありません。そのため、肌荒れで悩んでいる人は今までの食生活を見直すことと、肌に良い影響を与えてくれる食べ物を積極的に摂取することが必要です。


特に、腸内は私たちの体の免疫に関係するホルモンの8割近くを分泌する場所。腸内環境を整えることで免疫バランスが整いやすく、きれいな肌を目指せます。


なかでも野菜、ぬか漬け、納豆、海藻などから食物繊維や乳酸菌、果物や乳製品からビタミン・ミネラルを、青魚やオリーブオイルなどで適度な油を摂るように意識しましょう。

■肌荒れを改善する栄養素とは?

では、実際にどんなものを摂っていくとよいかをご紹介します。


(1)タンパク質…肉類、魚類、乳製品、大豆製品 等

タンパク質は、皮膚組織を形成する材料となります。タンパク質が欠乏すると、コラーゲンも減少し、肌のハリ感やツヤ感が失われ、たるみやしわの原因となってしまう可能性があります。


(2)ビタミンB群…肉類、魚類、野菜類、きのこ類 等

ビタミンB群は、肌の健康を維持してくれる働きを持つものが多く、タンパク質の合成を促す働きもあります。


(3)ビタミンC…キウイ、いちご、ピーマン、ブロッコリー 等

ビタミンCは、抗酸化作用や免疫力向上等の働きをしてくれます。また、タンパク質からコラーゲンを合成する際に必須の栄養素です。肌のキメやハリを維持する効果も期待できます。


炎症を抑える働きもあると考えられていますので、肌荒れのときには意識して摂りたい栄養素です。

■肌荒れを予防する食生活のポイントとは?

栄養素を意識するだけでなく、より肌のためになる摂り方をすることもコツです。


朝食は体温を上げ、内臓を活発にし、眠っている体を起こして代謝の良い体にするといわれていますので、朝食をスタートとし、1日3食規則正しく食べるようにしましょう。


そして、肌細胞が再生されやすい夜中には質の良い睡眠をすることが重要。夜遅くに食事をすると胃に負担を与え、睡眠の質が悪くなりますので、遅くとも21時までに夕食を食べ終え、0時前に寝るように心がけてください。

■肌荒れをしてしまったときにおすすめの食品

肌荒れをしたときは、複合的に栄養分が入っている食品を意識的に摂るようにしましょう。


(1)トマト



トマトに含まれるリコピンは、紫外線を浴びることで肌表面にできる活性酸素を除去する効果が期待できます。トマトそのものよりも、トマトジュースやトマトケチャップなど、加工したもののほうが効率よくリコピンが吸収されます。


(2)鮭



鮭に含まれるアスタキサンチンは、強力な抗酸化作用をもつといわれていて、肌細胞のダメージを少なくします。ほかにもいくら、エビなどにも含まれています。


(3)はちみつ



強い殺菌作用と抗炎症作用をもち、肌ダメージを改善してくれる効果が期待できます。


(4)アボカド



ビタミン、食物繊維、コエンザエムQ10、オレイン酸等、栄養価が高く良質の油も多く含まれています。荒れた肌をきれいな肌へ修復してくれる効果が期待できます。


(5)ナッツ類



ビタミンEや良質の油を豊富に含んでいることで、顔の油分バランスを整えてくれますので、ナッツ類は美肌に必須の食べ物。しかしカロリーは高めなので1日10粒程度にするといいですね。



そのほか、脂肪分の多い加工食品やファーストフードや高塩分の外食、砂糖や脂質の多いケーキやスナック菓子は控えるようにしたいもの。


私たちの肌は生まれ変わるまでに約1カ月かかるため、荒れてからではなく、毎日の食事でも美肌づくりを心がけたいですね。



(相川香/栄養士-健康検定協会-)