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市販薬、処方薬、漢方薬…。睡眠薬にはどんな種類があるの?

2018.04.06

市販薬、処方薬、漢方薬…。睡眠薬にはどんな種類があるの?


疲れているのに、なかなか寝付けないことってありますよね。そんなときは「薬を飲む」のもひとつの方法ではありますが、いったいどの薬を選べばいいのでしょうか。今回は薬剤師としてご活躍の三上彰貴子さんに、睡眠薬の種類について伺いました。市販薬や漢方、処方薬などさまざまな睡眠薬があるので、三上さんのお話も参考にしながら、自分の症状に合った改善方法を見付けられるといいですね。

取材協力・監修



三上彰貴子さん


薬剤師・衛生検査技師。外資系製薬株式会社勤務後、MBA取得。その後、コンサルティングファームにて、主に医療分野を手掛ける。2005年に独立後は、コンサルティングやマーケティング、講師などの活動をおこなうように。また、薬剤師の資格を活かして、各種媒体で薬に関する情報を解説している。

CMでおなじみの睡眠改善薬のほかにも、さまざまな市販薬が存在

―市販の睡眠改善薬にはどのようなものがありますか?


三上さん:

風邪薬を飲んだら眠たくなったという経験がある人は多いと思いますが、それは、鼻水やくしゃみに効果のある抗ヒスタミン薬の副作用によるものです。この副作用である眠気誘因を主作用にすえてつくられているものが、睡眠改善薬です。ジフェンヒドラミンという抗ヒスタミン成分を主成分とする「ドリエル」、「ドリエルEX」(以上、エスエス製薬)、「アンミナイト」(ゼリア製薬)、「グ・スリーP」(第一三共)などがあります。


悩みごとやイライラが原因で寝付けないなら、抗ヒスタミン成分に鎮静成分であるブロムワレリル尿素とアリルイソプロピルアセチル尿素が加わったウット(伊丹製薬)もあります。


また、漢方薬として抑肝散加芍薬黄連(ヨクカンサンカシャクヤクオウレン)水製乾燥エキスを配合した「レスフィーナ顆粒」(塩野義製薬)などで神経の高ぶりを落ち着かせて自然な眠りを促すのもおすすめ。心身ともに疲れていて眠れないなら、酸棗仁湯(サンソウニントウ)という漢方薬を商品化した「快眠精」(エスエス製薬)や精神を安定させる加味帰脾湯(カミヒキトウ)の顆粒タイプ「加味帰脾湯エキス顆粒」(クラシエ)などもあります。


そのほか、数種類の生薬成分が配合されたものもあるので、気になる人は漢方の薬局などで相談するのもいいですね。

【その他の、数種類の生薬成分が配合された漢方薬】


・イララック(小林製薬)

・奥田脳神経薬(I,M,W)(奥田)

・ホスロールS(求心)

・樋屋奇応丸(樋屋)

病院では、入眠を促す薬や長時間睡眠を持続させる薬のなかから、一人ひとりの症状に合ったものを処方

―病院ではどんな薬が処方されますか?


三上さん:

「寝付きが悪い人」には、作用時間が短い薬を処方して入眠をサポートすることが多いです。途中で起きてしまう人、早朝に目が覚めてその後眠れない人には、長めに作用する薬を処方します。


代表的な薬は以下のようなものがあります。

■超短時間型

・マイスリー(一般名:ゾルピデム)

・ハルシオン(トリアゾラム)

・アモバン(ゾプクロン)

・ルネスタ(エスゾピクロン)

■短時間型

・デパス(エチゾラム)

・リスミー(リルマザホン)

・レンドルミン(ブロチゾラム)

■中時間型

・ユーロジン(エスタゾラム)

・ロヒプノール/サイレース(フルニトラゼパム)

・ネルボン/ベンザリン(ニトラゼパム)

■長時間型

・ドラーム(クアゼパム)

・ダルメート/ベノジール(フルラゼパム)

処方された薬を使ってみた結果、「長時間効き過ぎて日中もぼーっとしてしまう」「寝付きはよくなったけど明け方に目が覚めてその後眠れない」など気になる点があれば、再度医師に相談しましょう。作用時間が異なる薬に変更したり量を増減させたりすることで、最適なものになるよう調整してくれます。


ただし、「いつもはうまく効いているけど今日だけは寝付けなかった」などはその日の体調にも左右される可能性が高いので、診察の際はしっかりその旨を伝えることで、ベストなものを処方してもらってください。


―メラトニンなどの睡眠を促すサプリメントは、効果が期待できるのですか?


三上さん:

メラトニンの分泌量が少ないためにちゃんと眠れていない人や、生活時間が逆転している人は、一定の効果が期待できるかと思います。ただし、日本では販売されていないうえ、あくまでもサプリメント(食品)です。効果が見られなかったり効果が現れるまでに時間がかかったりすることもあれば、製品の品質や含有量にもばらつきがある可能性もあります。


飲んでも自分の症状に合わず寝不足が改善されない場合は、早めに受診することをおすすめします。また、病院受診後もサプリメントを飲み続けたい場合は、診察の際に、メラトニンを併用してもいいか医師に相談してください。


―ありがとうございました。



市販薬にしてもサプリメントにしても、「自分の症状や体質に合っているか」をきちんと見極めることはとても大切。自己判断で薬を選ぶのは難しいことなので、不安なことやわからないことがあれば、医師や薬剤師、登録販売者に相談しながら、自分に合うものを見付けてくださいね。


(取材・文 松本玲子)