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「リンパ」っていったい何?体調不良のときに腫れるのはどうして?

2018.04.15

「リンパ」っていったい何?体調不良のときに腫れるのはどうして?


風邪を引いたときやマッサージを受ける際、「リンパ」という言葉を耳にすることがあります。腫れたり、むくみにつながったりと、あまりいいイメージはないかもしれませんね。さて、そもそもリンパとはいったい何なのでしょうか。体における役割とは……? 今回は、「リンパ」について解説します。

記事監修



岡村信良 医師


医療法人小田原博信会 理事長、医学博士-健康検定協会-

■リンパ・リンパ液っていったい何?

リンパ液というのは、毛細血管から染み出た血漿(けっしょう)という液体の一部です。


血漿は栄養素を運んだり、出血時に血を止める成分が入っているなどさまざまな働きを持っており、細胞に栄養を運ぶ際に血管の外に染み出ます。染み出た血漿は再び血管へと戻りますが、一部はリンパ管という器官に吸収されて「リンパ液」となります。リンパ液は「リンパ漿」とも呼ばれています。


リンパ管は全身の隅々にまで張り巡らされており、リンパ液は全身を巡りながら全身に栄養素を行き渡らせたり、老廃物や細菌、ウイルスの除去を行います。また、細菌やウイルスが血管の中に入らないようにする役割もあります。


リンパ液は、全身を巡った後に鎖骨の下側を通る「静脈角」に集まり、再び血液の中に戻ります。そして、また血漿の一部がリンパ液となります。


血液が体全体を巡っているように、リンパ液も体を循環しているのです。

■リンパ節っていったい何?

リンパ液は、静脈角で合流するまでに「リンパ節」と呼ばれる器官をいくつも経由します。リンパ節はリンパ管をつなぐ中継地点のようなもので、リンパ液が回収した異物が静脈角に流れ込まないように除去する「フィルター」のような役割を持っています。


リンパ節は全身に600個ほどあります。主なリンパ節は以下のものが挙げられます。

  • 耳下腺リンパ節

    耳の下にあるリンパ節

  • 頸部(けいぶ)リンパ節

    首の左右にあるリンパ節

  • 鎖骨リンパ節

    鎖骨のくぼみ部分にあるリンパ節

  • 腋窩(えきか)リンパ節

    両脇の下にあるリンパ節

  • 腹部リンパ節

    おなかの中央部分にあるリンパ節

  • 鼠蹊(そけい)リンパ節

    両足の付け根部分にあるリンパ節

  • 膝窩(しっか)リンパ節

    膝の裏側にあるリンパ節

ほかにも全身に大小さまざまなリンパ節が存在します。特に首部分には、多くのリンパ節が集まっています。


手術やケガなどでリンパ節を取ったりし、リンパ液の流れが滞ると顔や足がむくむ、疲労感が抜けない、痛みがでるなどの影響が出ます。その場合はリンパの流れを良くするような部マッサージを行ってリンパ液の流れを活性化させると良いとされています。

■体調不良のときにリンパ節が腫れるのはなぜ?

細菌やウイルスなどによる感染症の際は、フィルターの役割を担うリンパ節が異物をたくさん除去するので、大きく膨らみます。そのため、病院の診察では、医師が「リンパ節の腫れ」を確認することがあります。


たとえば、頸部リンパ節などの首部分のリンパ節が腫れている場合は、風邪やインフルエンザ、また喉の感染症を起こしている恐れがあります。


また、リンパの病気として重篤なものに「悪性リンパ腫」があります。悪性リンパ腫は、リンパ球が悪性化し、異常増殖を起こし腫瘍を作ってしまう病気です。そのため、悪性リンパ腫になると患部のリンパ節が腫れることもあります。もしリンパ節が触れるほどひどく腫れている場合は、悪性リンパ腫など、何らかの異常が考えられますから早めに医師の診察を受けるといいでしょう。


リンパ節の腫れがひどい、なおらないなど症状がよくならない場合や慢性的な場合は、早めに医療機関を受診するようにしてくださいね。


(中田ボンベ@dcp)