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顎・輪郭(小顔)の整形にはどんなリスクがある?

2018.04.17

顎・輪郭(小顔)の整形にはどんなリスクがある?


たとえば「顎のラインをシャープにしたい」とか「えらが張っているのが嫌……」とか。顔の輪郭についてお悩みを抱えている人もいらっしゃるでしょう。整形手術は、こうした悩みの解消法のひとつです。手術にはメリットもあるのですが、もちろんリスクを伴います。今回は、「顎・輪郭の整形のリスク」についてご紹介します。

記事監修



齊藤真理子 先生


形成外科医、美容皮膚科医、医学博士。

昭和大学医学部卒。2010年に山本メディカルセンターに入職し、皮膚科・形成外科を立ち上げる。2016年4月~同クリニック院長を務める。女医+(じょいぷらす)所属。


▼山本メディカルセンター

http://www.yamamedi.or.jp/

▼ブログ

http://profile.ameba.jp/zushikeisei/

▼詳細プロフィール

https://mycarat.jp/experts/213

顔の輪郭を整える整形手術には、以下のような種類があります。

●顎の整形

顎のラインがすっきりしていると、顔の輪郭が整って見えます。顎のラインを整える整形手術には以下のようなものがあります。


・ヒアルロン酸注入

「ヒアルロン酸」という物質を顎に注入し、顎のラインを整える施術です。ヒアルロン酸は人間の体内に豊富に含まれている成分で、アレルギーの心配がとても少ないです。費用は5-10万円程度で、ダウンタイム※もほとんど必要ありません。


しかし、ヒアルロン酸はやがて体内に吸収されて消えてしまい、整形の効果も失われます。そのため、効果を継続させるには、定期的に注入しなければなりません。顎の場合、半年-1年程度で元に戻るといわれています。


・プロテーゼ挿入

「プロテーゼ」とは、シリコン製の人工軟骨です。これを顎に挿入し、輪郭を整えます。プロテーゼはヒアルロン酸と違って体内に吸収されないため、半永久的に効果が得られるのが特徴です。費用は20-40万円程度、ダウンタイムは2週間程度です。


顎にプロテーゼを挿入するには、口の中を切開します。そのため、内部に血がたまって血腫ができたり、感染症を起こしたりするリスクがあります。


・脂肪吸引

顎の下に多くの脂肪が付いていると、二重顎の原因になります。この場合、余分な脂肪を吸引することで二重顎を解消できます。顎の脂肪吸引にかかる費用は10-40万円程度、ダウンタイムは1-2カ月程度です。


・脂肪融解注射

余分な脂肪の部位に注射をして溶かして吸収・排出を促します。費用は10-20万程度、ダウンタイムは1-2週間程度です。


ただし、二重顎の原因が脂肪以外の場合には、脂肪吸引をしても効果はありません。また、過剰に脂肪を吸引してしまうと、皮膚のたるみの原因になります。

・フェイスリフト

皮膚のたるみを改善するための術式です。もみ上げから耳の前までの皮膚を切開して、余分な皮膚を切除します。その上で、たるんだ皮膚を引っ張り上げて縫合します。この施術の費用は60-100万円以上、ダウンタイムは1カ月程度です。


ほかに、切開せずにコラーゲン繊維を絡めた糸で引っ張るという方法もあります。溶ける糸を使った場合でも、コラーゲン繊維の効果は長く続きます。複数の糸を入れることも、左右で入れる本数を変えることも可能です。料金は糸1本につき10-30万円程度、ダウンタイムは1-3カ月程度です。


これらのフェイスリフトは、二重顎の修正のほか、目元や頬のたるみを改善する目的で行われることがあります。リスクとしては、顔の皮膚を引っ張るために違和感が残る場合があること、切開する場合には目立つ傷が残る可能性があること、感染症を起こす可能性があることなどが挙げられます。


最近では糊のようなヒアルロン酸を頬骨になどにくっつけてリフトアップするものもあります。1本につき10万円程度、2-3本使用します。効果は2年間でダウンタイムはありません。

・顎を削る

長い顎、突き出た顎、顎が割れているなどのケースでは、余分な骨を削るという施術を行います。骨を削るため、効果が確実に期待できます。費用は100-150万円、ダウンタイムは6カ月程度です。


骨を削る手術は一般的に高いリスクを伴います。顎の場合、気道周辺が強く腫れるため、呼吸困難に陥ることがあり、術後1-2日は医師が常駐する施設への入院が必要です。また、非常に強い痛みが現れ、術後すぐはほとんどの人にしびれやまひが見られます。その後、約半数の人はしびれやまひの症状が治まります。残りの人はしびれやまひがずっと残ってしまうこともあります(このような後遺症の重さには個人差があります)。

●えらの整形

「えらが張っている」という人がいらっしゃいますが、その原因は2種類に分けられます。ひとつは骨格そのものの問題、もうひとつは筋肉が発達しているケースで、対処法はそれぞれ以下のように異なります。


・骨を削る

「下顎角(かがくかく)」という下顎の骨を削り、えらを目立たなくします。骨を削るので効果は高いのですが、その分リスクも大きくなります。費用はクリニックによる幅が大きく、60-180万円程度です。リスクが高い手術なので、安易に手術費用だけで決めないようにしましょう。ダウンタイムは1-6カ月程度です。


リスクは上記の「顎を削る」と同じで、しびれやまひが残る可能性があることです。また、高額な費用もリスクのひとつといえるでしょう。


・エラボトックス

「ボツリヌストキシン製剤」という薬品を注射し、筋肉の働きを和らげることによってえらを目立たなくします。「エラボトックス注射」などと呼ばれることもあります。この薬は初回の使用では半年-1年程度効果が続き、さらに繰り返し使用することで効果が長く続くようになるのが特徴です。費用は10-20万円程度、ダウンタイムは1日程度です。


エラボトックスのデメリットは、効果が切れると元に戻ってしまうことです。続けて注入していれば効果が持続する期間も長くなりますが、決して安価なものではありません。また、えらが骨格によるものである場合には、期待したような効果が得られない可能性もあります。


※整形手術を受けた後に痛み、腫れ、むくみなどの症状が現れることがあり、これが治まるまでの期間を「ダウンタイム」といいます。ダウンタイムは手術方式や規模に大きく影響されます。また、個人差もあるため、記載された期間で必ず症状が治まるというものではありません。



顔の輪郭を整える整形手術は、外見の印象を大きく変えてくれる可能性があります。しかし、施術によってはかなり高額になることもありますし、骨を削るような手術の場合にはしびれやまひが残ることもあります。整形手術を受けるに当たっては、まず医師とよく相談することが大切です。


(藤野晶@dcp)