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あなたは大丈夫?顔の産毛の正しい処理方法

2018.04.25

あなたは大丈夫?顔の産毛の正しい処理方法


日々のスキンケアに、メイクアップ。美容に気をつかう女性であれば、顔の産毛処理はマストですよね。


もちろんプロにお願いするのが一番ですが、金銭的&時間的余裕がないとなかなか厳しいもの。急いでいるときや勝負デートの朝ほど、おでこや鼻の下の産毛が気になりますよね。何気なく手持ちのカミソリで処理をしたら、なんだか顔がヒリヒリ、化粧ノリも悪くなって「こんなはずじゃなかった」と後悔の嵐なんてことも!


正しい産毛処理ってどうすればいいのでしょう? 今回は、衣理クリニック表参道の片桐衣理院長にお話を伺いました。

取材協力・監修



衣理クリニック表参道 片桐衣理院長


美容皮膚科・内科医

東邦大学医学部附属病院にて、内科全般・循環器の医師として10年間臨床経験を積む。都内総合病院にて皮膚科および美容形成外科を学び、総合医療アンチエイジングセンターの立ち上げを経て、全医院の統括院長に就任。数年間務めた後、2001年開業。

内科・皮膚科の経験を生かし、体の内外両側のアンチエイジングを確立、18万件を超える豊富な臨床経験を持つ。多角的な方向から医学的アプローチのできる医師として、テレビや雑誌など様さまざまなメディアにて活躍中。


▼衣理クリニック表参道

http://www.eri-clinic.com

■現代の生活では産毛は必要ない?


――毛は身体を守るために生えているものだと思うのですが、そもそも産毛にはどんな役割があるのでしょうか?


片桐先生

原始時代、人間の全身が体毛に覆われていたときの名残という説もありますが、実は医学的に産毛が生えている理由は正直わかっていません。しかし産毛があると、冬の冷気や紫外線などの外的刺激から肌が守られるほか、体温調節や乾燥を防ぐなどの効果があると言えます。


現代では服や日焼け止めなどが代わりになってくれるので、普段の生活において産毛が重要な役割を担うわけではありません。むしろ産毛を処理したほうが、肌に基礎化粧品が浸透しやすくなるというメリットもあるでしょう。


――では産毛は、処理するほうがいいということでしょうか?


片桐先生

美容という点では、産毛がなくなることで基礎化粧品やファンデーションが肌に密着しやすくなりますし、光を反射しやすくなるため、肌にツヤが増し、お肌をきれいに見せる効果あるといえます。

■正しい処理方法は? 急がば周れ、ていねいなお手入れが肝心


――肌を傷付けずに、産毛を処理する方法はありますか?


片桐先生

自宅でのケアにおいて、肌をまったく傷付けずに産毛を処理するのは不可能と言っていいでしょう。カミソリなどでそる方法が一般的ですが、刃は産毛だけでなく、皮膚の角質を剥がしてしまいます。角質は過剰に厚いものはケアしたほうがいいのですが、ある程度ないと皮膚が外的刺激を受けてバリア機能が低下し、乾燥や炎症が起こり、肌トラブルの原因になります。産毛がなにか悪さをするわけではないので、お手入れはターンオーバーの周期と同じ月1回くらいに留めておくことがベターです。


――できるだけ肌への負担を減らして処理するにはどうしたらいいのでしょうか?


片桐先生

肌への負担を最小限にするためには、刃を立てても肌が切れにくいI字型のカミソリがおすすめです。使用するときは洗顔フォームやクリーム、乳液などをつけて、刃と皮膚の間にワンクッション挟みましょう。ただ刃を当てるだけだと手の動きに合わせて皮膚が引っ張られて傷付きやすくなるので、もう片方の手で皮膚を伸ばして平らにし、できるだけ刃を細かく動かして、優しくなでるようにそるといいでしょう。あとは、ていねいに、時間をかけて処理をすることが大切です。

または刃を立てても切れない顔専用の電動シェーバーは、振動することでより皮膚との摩擦を軽減するように工夫されているので、肌への負担が少なくおすすめです。


――処理した後のケアはどうしたらいいのでしょうか。


片桐先生

皮膚のバリア機能が低下しているので、水分が不足しないよう必ず保湿をしてください。とはいえ、特別な有効成分が入っている可能性が高いフェイスパックは、成分によっては敏感な状態になっている肌に刺激を与える可能性もあるため、できるだけ避けるようにしましょう。香料や着色料、アルコールなどの添加物を含まない刺激の少ない化粧水で水分を補い、最後にジェルや乳液で皮膚の表面に膜を張って入念に保湿するのが大切です。

■産毛以外にも毛処理のあれこれを聞いてみた!


――自宅でのケアを行う上で他に知っておくべき知識はありますか?


片桐先生

女性は特に鼻下が気になると思いますが、濃くて太い「ヒゲ」のような毛は、処理しすぎると色素沈着する可能性があるので注意しましょう。どうしても気になるようであれば、毛根をきちんと破壊し、肌へのダメージも少ない医療レーザー脱毛がおすすめです。


また体毛全般に言えることですが、加齢によって毛の生え変わりの周期が伸びて、毛が生えてこなくなります。これは代謝が落ちることで、血流が悪くなったり、ホルモンの影響を受けたりすることが原因です。


――昔、そると毛が濃くなるという噂を聞いたことがあるのですが、本当ですか?


片桐先生

医学的にそういったことはないですね。毛先は先細りしている状態なので細く見えますが、カットすると断面が根本と同じ太さになり、濃くなったように見えます。あくまでもそう見えるだけで、実際に太く、濃くなるわけではありません。


――毛全般の処理方法ですが、そるのと抜くのとでは、どちらが良いのでしょうか?


片桐先生

毛根は毛細血管などとつながっているほど皮膚の中に深くあるため、毛抜きなどで抜いたとしても、完全に抜けたわけではなく、引きちぎったのと等しい状態です。根本部分の細胞を引きちぎるため、痛みを伴うのはもちろん、炎症を起こしたり、残った毛根が皮膚の下で変成してとぐろを巻いた「埋没毛」になったり、毛の元の再簿部が分裂して複数生えてきたりします。わき毛や鼻の下など、毛根から毛を処理したいのであれば医療レーザーによる脱毛がおすすめです。エステのレーザー脱毛とは違って、医療機関でしか扱えない強さのレーザーを使用しているので、毛根からきちんと破壊することができます。


本来身体を守る産毛が、現代ではもはや「いらない存在」というのはびっくり! しかし、女心としては処理をしても罪悪感が湧かないため、安心しました。ただし、肌は日々の化粧でお疲れ気味なので、なるべく負担をかけないためにも月に1回、リラックスしながらていねいに時間をかけてお手入れするのが美への近道のようです。


いつなんどき、顔距離ゼロcmのチャンスタイムがやってくるかわかりません。その日のためにきちんと正しく産毛ケアをして、ツヤ肌美人になっちゃいましょう!


(取材・文:小林有希 編集:ノオト)