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不足すると疲れやすくなる!? ビタミンCとストレスの関係

2018.04.26

不足すると疲れやすくなる!? ビタミンCとストレスの関係


ビタミンCといえば、「美肌のために大切なもの」というイメージがありますね。しかし、ビタミンCの働きはそれだけではありません。「ストレス」に対抗するために、とても重要な栄養素のひとつでもあるのです。今回は「ビタミンCとストレスの関係」について解説します。

記事監修



金子奈衣華 氏


栄養士。健康検定協会メンバー。日本化粧品検定協会公式コスメコンシェルジュ、調味料検定も所持。健康、美容など多岐にわたる情報を使い活躍中。


⇒健康検定協会

http://www.kenken-kyoukai.jp/

■人間の体がストレスに対抗する仕組み

まず、ストレスに対抗するための仕組みについて見てみましょう。


ヒトがストレスを感知すると、脳の視床下部という部位から「副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン」(Corticotropin-releasing hormone:CRHと略されます)というホルモンが放出されます。


この「副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)」は、脳下垂体の前葉から放出される「副腎皮質刺激ホルモン(Adrenocorticotropic hormone:ACTHと略されます)」というホルモンの放出を促します。


ややこしいですが、「副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)」の放出を促すホルモンなので「副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)」という名前になっているのです。


さて、CRHの放出がきっかけとなって放出されるACTHが「副腎」に到達すると「副腎皮質ホルモン」が合成・分泌されます。


副腎皮質ホルモンは「糖質コルチコイド」「鉱質コルチコイド」「性ホルモン」の三種類。この中で糖質コルチコイドの一種が「コルチゾール」です。


コルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれ、さまざまなストレスへの反応として分泌されます(ただし、ストレスを感知したときだけに分泌されるわけではありません)。


コルチゾールには、

  • 血圧を上昇させる

  • 脂質やタンパク質をエネルギーに変える

  • 炎症を抑制する

  • 肝臓に蓄えられたグリコーゲンを分解し、ブドウ糖にして血液中に放出。その結果、血糖値が上昇する

といった作用があります。これらの作用は、ストレスの先にある「闘争」または「ダッシュで逃げる」などのための準備です。「コルチゾール」はストレスに対抗する準備をしてくれるホルモンというわけです。

■「ビタミンC」の果たす役割

「コルチゾール」を合成するにはビタミンCが必要です。副腎にはそのために普段からビタミンCが蓄えられているのですが、これが減ってくると、コルチゾールの合成がうまくいきません。また副腎が疲労し、ストレスに対抗する力が弱くなってしまいます。


そもそもビタミンCは体内での化学反応に多く関係する栄養素ですが、特に上記のような仕組み上、ストレスへの対抗のためには必須のものなのです。


それ以外にも、ビタミンCは以下のような働きをします。

・ビタミンCはタンパク質「コラーゲン」の合成に不可欠です。コラーゲンは皮膚や腱(けん)、軟骨などの結合組織を構成するので、皮膚・骨の健康を維持し、傷を修復するにはビタミンCが必須です。


・ビタミンCは、腸管での鉄の吸収率を高める作用があります。女性には鉄欠乏性貧血の人が多くいらっしゃいます。この場合、鉄を多く摂取することも大事ですが、同時にその吸収を助けるビタミンCを取ることにも注意したほうがいいのです。


・ビタミンCは強い抗酸化力を持ちます。この抗酸化力は過酸化脂質が作られることを抑制でき、それによって動脈硬化・脳卒中・心筋梗塞を予防する働きをします。


・ビタミンCは、発がん物質「ニトロソアミン」の形成を抑制する働きをします。そのため、抗がん作用が期待できます。


このようにビタミンCは、美容と健康に大きな役割を果たしており、不足すると疲労を感じやすくなるといった不調が現れます。成人の摂取基準は1日「100mg」。ただし、大きなストレスを抱えていたり、疲れが溜まっていたり、紫外線を多く浴びるとこれは十分な量とはいえません。できれば多めに摂取するといいですね。


なお、ビタミンCは身体から排出されやすい栄養素なので、こまめに継続的に摂取することが大切です。「食事の後半」に摂取するのもポイントになります。


十分にビタミンCを取って、ストレスに負けない生活を送りましょう!


(高橋モータース@dcp)